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【2025年最新】初心者でもできるPython GUIアプリ開発入門|具体例・作り方・配布まで徹底解説

(最終更新月: 2025年7月26日)

✓当記事はこんな方におすすめです

「PythonのGUIプログラミングとは何か?が知りたい」

「Pythonでデスクトップアプリや簡単なツールを作ってみたい」

「初学者向けに、失敗せず作れるGUIのサンプルコードがほしい」

✓当記事で理解できること

当記事では、現役エンジニア・システム企画経験をベースに、「なぜPythonでGUI開発なのか?」という基礎から、各種ライブラリの選択ポイント、さらには実際に動かしながら理解できるサンプルコードまで、未経験・初学者向けにわかりやすく解説します。

最後まで読めば、自分にもできる――そう実感していただけるはずです。

それでは、一緒に見ていきましょう。

運営者プロフィール

現在はIT企業のプロダクトマネージャーとして、個人向け/社内向けシステムなど、複数のシステム開発・運営に携わっています。

Webサイト構築やECサイトの開発経験に加えて、PythonなどのプログラミングやSalesforceなどのクラウドアプリケーションに関する幅広い知識・経験を活かして「プログラミング初心者がスムーズに学べるサイト」を目指しています。

Githubでは、趣味で作成したアプリなどを公開しています。

https://github.com/Yulikepython/

✔人に見せても恥ずかしくないコードを書こう

「リーダブルコード」は、わかりやすく良いコードの定義を教えてくれる本です。

  • 見るからにきれいなコードの書き方
  • コードの分割方法
  • 変数や関数の命名規則

エンジニアのスタンダートとすべき基準を一から解説しています。

何回も読むのに値する本なので、ぜひ手にとって読んでみてください。

PythonでGUIアプリ開発を始める理由とメリット

当セクションでは、PythonでGUIアプリ開発を始める理由と、そのメリットについて解説します。

ITエンジニア転職や独学者の方において、「動かせるアプリをまず作りたい」というニーズが強くなっています。Pythonはその手軽さと豊富なライブラリで最適な選択肢です。

PythonとGUIとは何か?

Pythonはシンプルかつパワフルなプログラミング言語であり、GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)は「見て・触れて・操作できる」アプリを作るために必要不可欠な技術です。

ターミナル(黒い画面)ではなく、ウィンドウやボタンを備えたアプリを作りたいと考えた人も多いでしょう。

Pythonは豊富なGUIライブラリを持っているため、初心者でも比較的簡単にGUIアプリを構築できます。

たとえば、学習中に作った計算ツールやToDoリスト、自作ゲームなどもGUIで実現できます。

Python GUI開発の主な利点

PythonでGUIアプリを開発する主な利点は、素早く直感的に「目に見える成果」を得られる点です。

まずPython自体がシンプルな文法で学習コストが低いことが挙げられます。

加えて、多くのGUI向けライブラリ(Tkinter、PySimpleGUI、Kivyなど)がメンテナンス・開発されています。

そのため、独学の初めての一歩でも「作って動かせる」成功体験を積みやすく、継続のモチベーションにつながります。

初学者目線で見た実践のハードル

最初は「よくわからない」「環境構築でつまづく」「何を作ればいいかわからない」と感じるかもしれません。

しかし、現役エンジニアの多くも同じ道を通ってきました。

コピペできるサンプルをうまく使ったり、段階的に難易度を上げたりするのがオススメです。

また、作ったアプリを身近な人に使ってもらうことで「役に立つ実感」を得られ、学びにもつながります。

Python主要GUIライブラリの特徴と選び方

このセクションでは、Pythonでよく使われるGUIライブラリ5つの特徴や選び方を丁寧に比較し、サンプルコード付きで紹介します。

なぜ各ライブラリを使うのか、どのような用途に向いているのかがわかれば、あなたのプロジェクトや勉強計画の指針になります。

Tkinter:標準GUIライブラリ

TkinterはPythonに最初から同梱されている「標準GUIライブラリ」で、最速でGUIアプリを始めるならまずオススメです。

特別なインストールは不要で、シンプルなウィンドウやボタン、テキストボックスはすぐ作れます。

具体例を挙げると、次の数行のコードでウィンドウを表示できます。

import tkinter as tk

root = tk.Tk()
root.title("Tkinter App")
label = tk.Label(root, text="Hello, Tkinter!")
label.pack()
root.mainloop()

まずはTkinterから始めて、「GUI開発の全体的な流れ」に慣れるのがおすすめです。

PySimpleGUI:簡単&シンプル

PySimpleGUIは、「とにかく簡単にGUIが作りたい!」という初学者にうってつけのライブラリです。

記述量が少なく、短時間で動作確認までできるので、Pythonの基本を覚えた直後でも扱いやすいです。

例えば、次のサンプルはわずか数行でウィンドウとボタンを作成します。

import PySimpleGUI as sg

layout = [[sg.Text("Hello, PySimpleGUI!")], [sg.Button("OK")]]
window = sg.Window("PySimpleGUI App", layout)
event, values = window.read()
window.close()

まずは作って動かし、「自分にもできる」と実感しましょう。

Kivy:本格アプリやスマホまで

Kivyはデスクトップだけでなく、スマートフォン(AndroidやiOS)向けアプリ開発までも視野に入れた本格GUIフレームワークです。

GPUアクセラレーション対応で、アニメーションやマルチタッチにも強みがあります。

具体的には、以下のような「Hello Worldアプリ」を数行で作れます。

from kivy.app import App
from kivy.uix.button import Button

class KivyApp(App):
    def build(self):
        return Button(text='Hello, Kivy!')

if __name__ == '__main__':
    KivyApp().run()

スマホアプリもPythonで作ってみたい方は、ぜひ検討してみてください。

PyQt:高機能なデスクトップアプリ

PyQtは本格的な機能を持つデスクトップアプリを作る際に選ばれることが多い、有力なGUIフレームワークです。

大規模な画面設計や複数ウィンドウ、カスタム部品などを活用したい場合にも対応できます。

シンプルなラベル表示サンプルは以下のとおりです。

import sys
from PyQt5.QtWidgets import QApplication, QLabel, QMainWindow

class PyQtApp(QMainWindow):
    def __init__(self):
        super().__init__()
        self.label = QLabel('Hello, PyQt!', self)
        self.setCentralWidget(self.label)

if __name__ == '__main__':
    app = QApplication(sys.argv)
    window = PyQtApp()
    window.show()
    sys.exit(app.exec_())

機能拡張や業務用ツール開発にもよく用いられます。

wxPython:OSネイティブなUI

wxPythonは「自分のPCに普段から入っているアプリのような自然な見た目・操作感」を再現できるGUIライブラリです。

Windows/Mac/Linuxなど各環境で違和感のないルック&フィールを実現したいなら相性抜群です。

シンプルなウィンドウ表示例は次の通り。

import wx

class wxPythonApp(wx.App):
    def OnInit(self):
        frame = wx.Frame(None, title='Hello, wxPython!')
        frame.Show()
        return True

if __name__ == '__main__':
    app = wxPythonApp()
    app.MainLoop()

実務で「ユーザー受けする見た目」を重要視したい場合に有効です。

Python GUI実践:サンプルで学ぶアプリ開発の流れ

このセクションでは、実際にPythonでGUIアプリを動かすための基本的な「開発から実行まで」の流れと、現役エンジニアおすすめの応用例をステップごとに紹介します。

「とりあえず動く」から「少し本格的なアプリ化」までの一連が見えることで、学習の道筋も明確になります。

入力した文字を表示するシンプルGUIアプリ

初学者の最初の一歩として定番の「テキスト入力&表示アプリ」を作ることで、ボタン処理やイベント取得の基本が身につきます。

次のコードは、Tkinterで「入力した文字列をボタンでラベルに表示」する最低限の例です。

import tkinter as tk

class TkinterApp(tk.Tk):
    def __init__(self):
        super().__init__()
        self.entry = tk.Entry(self)
        self.button = tk.Button(self, text="Display", command=self.display_text)
        self.label = tk.Label(self, text="")

        self.entry.pack()
        self.button.pack()
        self.label.pack()

    def display_text(self):
        self.label['text'] = self.entry.get()

if __name__ == '__main__':
    app = TkinterApp()
    app.mainloop()

このような「すぐ動く」プログラムを真似することで、初学者でも手応えを感じられます。

見た目に凝るならWebアプリ化も可

マルチデバイス対応や凝ったUIデザインを実現したい場合には、PythonでWebアプリケーションを開発する手法もあります。

PythonにはFlaskやDjangoなどのWebフレームワークも充実しています。

たとえばFlaskで「入力値を表示する」簡易Webアプリを作るなら以下の通り。

from flask import Flask, render_template_string, request
app = Flask(__name__)

TEMPLATE = '''

{{ message }}


'''

@app.route('/', methods=['GET', 'POST'])
def index():
    message = ""
    if request.method == 'POST':
        message = request.form['message']
    return render_template_string(TEMPLATE, message=message)

if __name__ == '__main__':
    app.run(port=5000)

このような形で、Web技術を活用したGUI構築も可能です。

配布できるアプリにするまでの手順

作ったPythonアプリを「.exe」など配布形式にすると、Pythonが入っていないPCでも使ってもらえます。

もっとも手軽な方法はPyInstallerです。

コマンド一発でexe化できます。

pyinstaller --onefile main.py

詳しくはPythonファイルをexe化する方法|Pyinstallerの実例付きで解説しています。

配布ファイルを作ることで、より多くの人に「使ってもらえる喜び」を味わえます。

Python GUI開発:現場での活用事例とステップアップ

このセクションでは、Python GUI開発がビジネス現場や学習プロジェクトでどのように活用できるのか、また「つまずきやすい落とし穴」や「ステップアップの勘所」も合わせてお伝えします。

具体例を知ることでキャリアや業務効率化、モチベーション維持にも役立ちます。

現場で役立つ!ユーザー入力を活用するGUI

エクセル自動化ツールや情報収集アプリ、社内データ変換ツールなど「ユーザーが何かを選択して結果が変わる」仕組みは業務現場で非常に重宝されます。

たとえば、「選んだCSVファイルをその場でグラフ化する」「複数の条件でデータを絞り込む」といった実務例があります。

こうしたGUIアプリを使うことで、エラーが減り、誰でもスムーズに業務を進められるようになります。

サンプル付きの記事も多数あるので、Pythonサンプルコード集を参考に実装してみましょう。

画面遷移や複数ページに対応した本格アプリ

GUI開発を続けていると、「複数画面やデータベース連携」「表やグラフの表示」など更に発展的な要件にも挑戦したくなります。

たとえば、TkinterやPyQtで「ログイン画面→顧客管理画面」のような画面遷移を管理できると、個人業務改善ツールから本格的な業務アプリ開発にも繋がります。

未経験者でも「できることが増える達成感」はとても大きく、転職活動でもアピール材料になります。

さらに詳しく学びたい方は、『Python学習に最適なおすすめ本11選』も参考になります。

自己学習から現場活用/副業への展開方法

Python GUI開発は未経験の自己学習だけでなく、「現場業務の自動化」や「副業での小規模受託案件」にも発展可能です。

例えば、私自身の経験として「社内のデータ加工を自動化する小さなGUIツール」を作り、現場で称賛された経験があります。

最初は自分の課題解決から始まり、それが他の社員の業務効率にも直結することが多いです。

これをきっかけに、さらなるキャリアアップ・案件受注にも繋げていきましょう。

まとめ

本記事のポイントを簡潔にまとめます。

Python GUI開発の学びは大きな自信へと繋がります。小さく始めて、着実に経験を積んでいきましょう。

さらなるPythonスキルのアップには、『スッキリわかるPython入門』や、コピペで学べるPythonサンプルコード集も活用してみてください。

転職や案件受注への一歩を踏み出したい方は、DMM WEBCAMPなどの学習サービスもおすすめです。

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