(最終更新月:2023年8月)
✔当記事は以下の疑問を解消したい方にぴったりです
「nginx confを理解したいけど、どこから学び始めるべきか?」
「nginx confの設定方法を知りたい」
「実際のnginx confの設定例を見てみたい」
✔当記事を読むと得られる知識
- nginx confの概念と基本
- nginx confの設定方法及び応用のポイント
- 実際のnginx confの設定例
当記事では、nginx confの基礎から始まり、設定方法や応用までを詳細に解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
Nginxの設定ファイル。ベースはこちらで見つかります。
— ITC (@ITC202012) September 14, 2023
/etc/nginx/nginx.conf
serverブロックについては、nginx.confに記載のとおり、/etc/nginx/conf.d/内の.confファイルで設定します。
$ cat /etc/nginx/nginx.conf
…..
include /etc/nginx/conf.d/*.conf;#nginx
nginxとその基本ルールの理解
こちらでは、nginxとその基本ルールについてお伝えしていきます。
- nginxとは?
- nginx conf ファイルの基本ルール
nginxとは?
nginxは、高性能なWebサーバーソフトウェアで、高い並行接続処理能力を誇ります。
大規模なトラフィックを持つサイトでは、nginxを利用することで、応答速度の向上やリソースの効率的な利用が可能です。
多くの企業や個人開発者が採用しており、その人気は高まりつつあります。
nginx conf ファイルの基本ルール
nginxの設定は、主にnginx.confファイルでおこなわれます。
このファイルは、各種ディレクティブを用いてサーバーの動作を制御するものです。
listen
ディレクティブでポートを指定location
でURLのルーティングを設定
正確な設定が重要で、誤った設定はサーバーの動作不良を引き起こす可能性があるため、慎重に設定する必要があります。
設定開始:nginx confの設定法
こちらでは、nginx confの設定法についてお伝えしていきます。
- 初期設定状態の理解
- 設定ファイルのディレクティブとコンテキスト
初期設定状態の理解
nginxを初めてインストールした際には、デフォルトの設定ファイルが用意されています。
この初期状態では基本的なWebサービスが提供されますが、実際の運用には各項目のカスタマイズが必要となるでしょう。
例として、デフォルトでは80番ポートが開かれていますが、SSLを利用する場合は443番ポートも開く必要があります。
$ cat /etc/nginx/conf.d/default.conf
server {
listen 80;
listen [::]:80;
server_name localhost;
#access_log /var/log/nginx/host.access.log main;
location / {
root /usr/share/nginx/html;
index index.html index.htm;
}
#error_page 404 /404.html;
# redirect server error pages to the static page /50x.html
#
error_page 500 502 503 504 /50x.html;
location = /50x.html {
root /usr/share/nginx/html;
}
# proxy the PHP scripts to Apache listening on 127.0.0.1:80
#
#location ~ \.php$ {
# proxy_pass http://127.0.0.1;
#}
# pass the PHP scripts to FastCGI server listening on 127.0.0.1:9000
#
#location ~ \.php$ {
# root html;
# fastcgi_pass 127.0.0.1:9000;
# fastcgi_index index.php;
# fastcgi_param SCRIPT_FILENAME /scripts$fastcgi_script_name;
# include fastcgi_params;
#}
# deny access to .htaccess files, if Apache's document root
# concurs with nginx's one
#
#location ~ /\.ht {
# deny all;
#}
}
設定ファイルのディレクティブとコンテキスト
nginxの設定ファイルは、以下で構成されています。
- ディレクティブ:サーバーの動作を制御する命令
- コンテキスト:これらのディレクティブをグループ化する役割
例えば、http
コンテキストの中にはHTTP関連の設定が、server
コンテキストの中には各サーバーの設定が入ります。
初期設定では、httpコンテキストは、/etc/nginx/nginx.confで確認できます。
serverコンテキストは、/etc/nginx/conf.d/default.conf内です。
実際の設定例:目的ごとの設定方法
こちらでは、目的ごとのnginx confの設定方法を詳しく説明します。
- 一般的な設定
- Webサーバ設定
一般的な設定
一般的な設定として以下をご覧ください。
- ユーザ指定方法
- パフォーマンス調整法
- エラーログの設定
ユーザ指定方法
nginxでは、実行ユーザを指定できます。
これによりセキュリティの強化が可能です。
user
ディレクティブを使い、特定のユーザとしてnginxプロセスを実行します。
一般的には、非特権ユーザで実行するのがおすすめです。
user nginx;
パフォーマンス調整法
パフォーマンスの調整は、nginxの重要な側面といえます。
システムリソースに応じた最適なパフォーマンスが得られるからです。
worker_processes
ディレクティブを使用して、プロセス数を調整します。
例えばCPUコア数に合わせてプロセス数を設定すると、負荷の分散が可能です。
worker_processes auto;
エラーログの設定
エラーログの設定は、問題の特定と解決に不可欠です。
error_log
ディレクティブを使うことで、ログの出力先とログレベルを指定できます。
error_log /var/log/nginx/error.log warn;
警告レベル以上のエラーが記録されます。
Webサーバ設定
Webサーバーとしての設定をご覧いただきます。
- アクセスログ設定
- 仮想サーバの構築
- IPフィルタリングや認証の設定
- SSLに対応する方法
- Rewriteルールの設定法
アクセスログ設定
アクセスログは、サイトへの訪問を記録する重要な要素です。
access_log
ディレクティブを使用して設定します。
access_log /var/log/nginx/access.log combined;
この設定により、アクセス情報が指定したファイルに記録されます。
仮想サーバの構築
nginxでは、ひとつのサーバーで複数のドメインを運用する仮想サーバが構築できます。
server
ブロックを使用することで設定可能です。
server {
listen 80;
server_name example.com;
location / {
root /var/www/example.com;
}
}
この設定により、example.com
へのアクセスを指定したディレクトリにルーティングします。
IPフィルタリングや認証の設定
セキュリティ対策としてIPフィルタリングや認証設定が重要です。
IPフィルタリングの例はこちら。
allow 192.168.1.0/24; deny all;
これにより指定したIP範囲からのアクセスのみを許可します。
認証の例です。
location /secure/ {
auth_basic "Administrator Login";
auth_basic_user_file /etc/nginx/.htpasswd;
}
これにより、指定ディレクトリへのアクセスにパスワード認証が求められます。
SSLに対応する方法
SSL設定は、データの暗号化とセキュリティの強化に必要です。
server {
listen 443 ssl;
ssl_certificate /etc/nginx/ssl/nginx.crt;
ssl_certificate_key /etc/nginx/ssl/nginx.key;
...
}
この設定により、SSL証明書を用いて通信が暗号化されます。
Rewriteルールの設定法
URLの書き換えやリダイレクト設定は、rewrite
ディレクティブでおこなえます。
rewrite ^/oldpath/(.*)$ /newpath/$1 permanent;
この設定により、/oldpath/
から始まるURLを/newpath/
にリダイレクトが可能です。
よくある疑問と解説
こちらでは、nginxとnginx confに関するよくある疑問とその解説をおこないます。
- nginxと.htaccessの違い
- nginx confの制御構文解説
nginxと.htaccessの違い
nginxは、Apacheとは異なり、.htaccess
ファイルを使用しません。
全ての設定をnginx.confに記述します。設定の一元管理が可能です。
Apacheでの.htaccess
のリダイレクト設定をnginxでは、上述のrewrite
ディレクティブでおこないます。
nginx confの制御構文解説
nginxの設定ファイルには、いくつかの制御構文が存在します。
if
ディレクティブによる条件分岐があります。
if ($http_user_agent ~ MSIE) {
rewrite ^(.*)$ /msie/$1 break;
}
この設定により、ユーザーエージェントがMSIEの場合にURLを書き換えます。
エラー解決と最適化:問題対策とベストプラクティス
こちらでは、nginx confのエラー解決と最適化についてお伝えしていきます。
- よくあるエラーとその対処法
- nginx confのベストプラクティス
よくあるエラーとその対処法
nginxの設定においては、エラーが発生します。
502 Bad Gateway
エラーなどです。
このエラーは、バックエンドサーバーへの接続問題が原因で発生するもの。
対処法として、proxy_pass
の設定を確認したり、バックエンドサーバーの状態を確認しましょう。
nginx confのベストプラクティス
効果的なnginx設定には、ベストプラクティスの遵守が重要です。
例としては、以下のとおり。
- セキュリティ強化のためにヘッダーの追加
- 不要なモジュールの無効化
- 適切なパーミッション設定
これらの設定により、より堅牢で効率的なWebサーバー運用が可能となります。
まとめ
当記事では、nginxとその設定ファイルであるnginx confについて学習してきました。
nginxはその柔軟性と高いパフォーマンスで多くのWebサイトに採用されており、その設定やカスタマイズは無限に広がっています。
手始めに基本設定から始め、徐々に複雑な設定に挑戦することで、あなたのWebサーバーをより強固で効率的に運用できるでしょう。
これからのWebサーバー運用が、この記事を通して少しでもスムーズに進むことを願っています。