Salesforceのスキーマビルダとは?基本から実例まで徹底解説

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(最終更新月: 2023年12月)

✔以下の疑問をお持ちの方へ向けた記事です

「Salesforceのスキーマビルダとは何か、どのような機能があるのか?」
「スキーマビルダを使用してデータモデルを視覚的にどのように設計するのか?」
「スキーマビルダを効率的に活用するためのヒントは?」

✔当記事を読むことで得られる知識

  • Salesforceスキーマビルダの基本的な機能と利点
  • スキーマビルダを使用したデータモデルの視覚的な設計方法
  • スキーマビルダの活用方法とベストプラクティス

当記事では、Salesforceのスキーマビルダについて、その基本的な機能と、どのようにしてSalesforceのデータモデルを視覚的に設計できるかを解説します。

Salesforceの管理者や開発者が、より効果的にシステムを設計し、理解するために役立つはず。

ぜひ最後までご覧ください。

Salesforce

定義や属性などは公式ガイドを必ず参考にしましょう。

当記事では、主にその使い方を具体例とともに解説します。

筆者プロフィール

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【現職】プロダクトマネージャー

プロダクトマネージャーとして、Apex・Visualforceの開発エンジニアとして、以下のようなプロジェクトに従事してきました

  • 新規事業の立ち上げに伴うビジネスプロセス構築とSalesforceのカスタマイズ
  • SFDXを活用した大規模リリース
  • Visualforce等による一般ユーザー向けサイト・アプリケーションの構築

相談・業務の依頼も承ります。ご質問・ご希望をお問い合わせください。

スキーマビルダの基本概念

こちらでは、スキーマビルダの基本概念について解説します。

スキーマビルダを理解することは、データベースの構造を効率的に設計し、管理する能力を高めるのに役立ちます。

  • スキーマビルダとは何か
  • スキーマビルダの重要性と利点
  • データモデリングとスキーマビルダの関係

スキーマビルダとは何か

スキーマビルダとは、データベース内のオブジェクトやフィールド、関係性を視覚的に表現し、ユーザーが直感的にデータモデルを設計できるツールです。

たとえば、「drag-and-drop」の操作で簡単に新しいオブジェクトを作成できます。

新しいユーザーや初心者でも、この直感的なインターフェースを通じて複雑なデータ構造を簡単に把握し、扱うことが可能です。

スキーマビルダの重要性と利点

スキーマビルダを利用することの重要性の中でも、とくにその視覚化機能は、データモデルの理解を大幅に促進します。

開発者はリアルタイムでデータモデルの変更を見ながら作業できるため、エラーを減らしつつ、効率的な設計が可能です。

さらに、チームメンバー間でのコミュニケーションを円滑にし、プロジェクト要件に対応した正確なデータモデルの設計に貢献します。

データモデリングとスキーマビルダの関係

スキーマビルダは、データモデリングのプロセスを支援するツールといえます。

なぜならデータモデリングは、データベースの論理的な構造を定義する過程だからです。

具体的には、スキーマビルダ内で「Entity-Relationship Diagram (ER図)」を作成することにより、異なるデータベースオブジェクト間の関連性を視覚的に捉え、より効果的なデータモデルを構築できます。

スキーマビルダの使用方法

こちらでは、スキーマビルダを使うための具体的な手順について説明します。

仮想的なデータベース空間の操作をマスターし、データを整理し、分析する際の基盤を作りましょう。

  • スキーマビルダのアクセスとナビゲーション
  • オブジェクトとフィールドの視覚化
  • 関係と依存関係の描画

スキーマビルダのアクセスとナビゲーション

スキーマビルダへのアクセスは、通常、データベース管理システム内の特定のメニューからおこなわれます。

設定 > プラットフォームツール > オブジェクトおよび項目 > スキーマビルダ

もしくは設定からクイック検索で、「スキーマビルダ」と入力すると出てきます。

立ち上げ後は、画面上の様々なインターフェイス要素を介して、ドラッグ・アンド・ドロップやズーム、パン(画面のスクロール)などの操作がおこなえます。

オブジェクトとフィールドの視覚化

スキーマビルダでは、データベース内の既存のオブジェクトや、それに属するフィールドを簡単に視覚化できます。

新規オブジェクトやフィールドを追加して、それらがどのように結びついているかを一目で把握可能です。

オブジェクト > 対象のオブジェクトを選択

これにより、データ構造の全体像を捉えやすくなり、必要に応じてスムーズに変更を加えられます。

関係と依存関係の描画

データベース内のオブジェクト間の関係性は、スキーマビルダを使用して直感的に描画できます。

関連するオブジェクトを選択し、次のように関係を示す線を描けるからです。

この機能を使って、オブジェクト間の「1対1」、「1対多」、または「多対多」の関係を明示し、データモデルの正確さを保ちます。

スキーマビルダによるデータモデルの作成

ここでは、スキーマビルダを使用して実際にデータモデルを作成する方法について学びます。

正しいデータモデルを作成することは、効果的なデータ管理と利用に不可欠です。

  • 新しいカスタムオブジェクトの追加
  • フィールドと関係性の定義
  • ページレイアウトとスキーマビルダ

新しいカスタムオブジェクトの追加

スキーマビルダにおいて新しいカスタムオブジェクトを作成するには、以下の手順でおこないます。

例えば、以下のステップで「Invoice(請求書)」というオブジェクトを追加してみましょう。

要素を選択

オブジェクトをドラッグアンドドロップ

必要事項を入力し、保存

オブジェクトが作成できたら、必要なフィールドをドラッグアンドドロップしていくだけ。

これにより、ビジネスプロセスに必要な独自のデータ構造を自由に構築できます。

フィールドと関係性の定義

カスタムオブジェクトにフィールドを追加する際、フィールドの種類(文字列、数値、日付など)を指定することが重要です。

それぞれのフィールドは特定のデータ型をもち、次のようにしてオブジェクトに割り当てられます。

これらのフィールドを正確に定義することで、データ入力の一貫性と正確性が向上します。

また、オブジェクト間での関係性は、より高度なデータ分析およびレポーティングの基盤を形成するでしょう。

ページレイアウトとスキーマビルダ

スキーマビルダは、データモデルと密接にリンクしたページレイアウトの設計にも使用できます。

これにより、データ入力フォームやレポートの見た目と機能性が、バックエンドのデータモデルに基づいて構築され、ユーザーの使いやすさとデータ整合性が保たれるのです。

このコードは、請求書オブジェクトのページレイアウトに上記のフィールドを配置する方法を示しています。

スキーマビルダの応用

スキーマビルダの応用は、既存のデータモデル強化から、チームワークの促進、複雑なデータ構造の扱いに至るまで、広範囲に及びます。

より成熟したデータ管理戦略を駆使することで、ビジネス価値を最大化できます。

  • 既存のデータモデルの改善
  • スキーマビルダを用いたチームコラボレーション
  • 複雑なデータ構造の管理

既存のデータモデルの改善

既存のデータモデルを見直し、スキーマビルダを使って改善することで、データの正確性やビジネスプロセスの効率を高められます

例えば「Invoice」オブジェクトの「TotalAmount」フィールドの数値精度を小数点以下2桁に設定し、財務報告の正確さを確保します。

スキーマビルダを用いたチームコラボレーション

スキーマビルダは、開発チームやビジネスアナリストが集まって共同で作業する際に非常に有用です。

チームメンバーはスキーマビルダを介してリアルタイムでデータモデルを共有・議論できます。

例えば、「InvoiceModelView」と呼ばれる特定のデータモデルビューをチーム内で共有し、フィードバックを受けながら、即座に修正を加えられるのです。

複雑なデータ構造の管理

スキーマビルダは、とくに複雑なデータ構造を管理する際に、その価値を発揮します。

多層的な関係性、数多くのカスタムオブジェクトとフィールドが存在する場合に、全体像を維持しながら、必要な変更や最適化をおこなえるからです。

データベース全体のスキーマを最適化し、パフォーマンスを改善する手段を提供します。

スキーマビルダのベストプラクティス

効率的なスキーマビルダの使用には、特定のベストプラクティスが存在します。

これらを適用することで、データモデルの設計とメンテナンスをより柔軟に、そして無駄なくおこなえるでしょう。

  • 効率的なデータモデリング戦略
  • エラーを避けるためのチェックリスト
  • スキーマビルダの更新とメンテナンス

効率的なデータモデリング戦略

データモデリングのプロセスでは、非効率性や余分な複雑さを排除することが重要です。

利用されていないフィールドや関係性を定期的に確認し、必要に応じて削除を実行します。

これにより、システムがスリム化され、パフォーマンスの向上が期待できます。

エラーを避けるためのチェックリスト

スキーマの変更は、ビジネスロジックに影響を及ぼす可能性があるため、慎重な対応が必要です。

エラーを未然に防ぐためには、下記の点を確認してから変更を加えましょう。

  • 関係性の異常がないか
  • フィールドのデータ型が適切か
  • 必要な制約は設定されているか

スキーマビルダの更新とメンテナンス

スキーマビルダ自体の更新とメンテナンスは、データモデルの発展と共に重要です。

これにより、新しいバージョンにアップグレードされ、スキーマビルダの機能が強化されます。

新機能の導入や、既存機能の最適化は、定期的におこなわれるべきです。

スキーマビルダのトラブルシューティング

スキーマビルダの使用中には、時折トラブルに直面することがあります。

これらのトラブルに対処し、解決するための手助けは、スムーズな開発作業の保証につながるでしょう。

  • 一般的な問題とその解決策
  • パフォーマンスの調整と最適化

一般的な問題とその解決策

スキーマビルダを使っている際に出くわす一般的な問題には、以下のようなものがあります。

  • 表示が正しくない
  • 更新が反映されない
  • 操作が遅い

これらの問題に対しては、システムのキャッシュをクリアしたり、最新のウェブブラウザを使用したりすることで改善されることが多いです。

問題が解消されない場合は、サポートに連絡するか、ユーザーコミュニティーでの解決策を探求することが推奨されます。

パフォーマンスの調整と最適化

スキーマビルダのパフォーマンスが期待どおりでない場合、いくつかの最適化手法が役立つ可能性があります。

データ量の多いオブジェクトはデータベース内で分断して保管したり、不要なリレーションシップを削除したりすることで、読み込み時間を改善できます。

最適化をおこない、全体的なシステムパフォーマンスを高めましょう。

まとめ

当記事では、スキーマビルダの基本概念、使用方法、データモデルの作成手順、応用例、ベストプラクティス、そしてトラブルシューティングについて詳しく解説しました。

スキーマビルダは、データ構造の設計と管理のための強力なツールであり、初心者から上級者まで、さまざまなレベルのユーザーが効率的に使いこなせるようになっています。

このガイドが、スキーマビルダを使用してデータベースを構築し、運用するうえで役立つリソースとなることを願っています。

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