スクラムとは?開発におけるフレームワークをほかの用語と合わせて解説

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(最終更新月:2023年8月)

✔このような方へ向けて書かれた記事となります

「スクラムってどのように進めるのだろうか?」

「スクラムの実践方法が知りたい」

「スクラムの具体例が見たい」

✔当記事を通じてお伝えすること

  • スクラムの基本概念
  • スクラムの進め方やその実践方法
  • スクラムの実例

当記事では、スクラムの基本概念から始め、その進め方や実践方法まで具体例を用いて詳しく解説しています。

ぜひ最後までご覧いただき、スクラムを効果的に活用していただければと思います。

筆者プロフィール

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【現職】プロダクトマネージャー

【副業】ブログ(月間20万PV)/YouTube/Web・アプリ制作

「プログラミング × ライティング × 営業」の経験を活かし、30後半からのIT系職へシフト。現在はプロダクトマネージャーとして、さまざまな関係者の間に入り奮闘してます。当サイトでは、実際に手を動かせるWebアプリの開発を通じて、プログラミングはもちろん、IT職に必要な情報を提供していきます。

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スクラムの概要

ここでは、スクラムとその特徴についてお伝えします。

以下のように、スクラムの定義とアジャイル開発との関係について掘り下げます。

  • スクラムとは何か?
  • アジャイル開発との関係

スクラムとは何か?

スクラムは、複雑な問題に対処するためのフレームワークで、ソフトウェア開発やビジネス上の問題解決にしばしば適用されるものです。

短期間で、反復的かつインクリメンタルなアプローチを用いてプロジェクトを進めます。

チームは自己組織化と自己改善を実現が可能です。

アジャイル開発との関係

スクラムは、アジャイル開発の一種で、その中でも最も広く使われているフレームワークのひとつです。

アジャイル開発は、要件の変更やプロジェクトの方向性の調整に対応する能力を重視して、以下のような部分に重点を置いています。

  • 継続的な改善
  • 顧客とのコミュニケーション
  • コラボレーション

スクラムはこれらのアジャイル開発の理念を体現し、実践する方法論のひとつです。

スクラムの開発手法の背景

次に、スクラムを選択する理由とその背後にあるチーム主体の考え方について説明します。

  • なぜスクラムを使うか?
  • チーム主体の考え方

なぜスクラムを使うか?

スクラムは、ソフトウェア開発における多くの課題を解決する手法として生まれました。

開発中に起こる以下のような問題へ対処するためです。

  • 開発過程の予測困難性
  • 変更の頻度と影響
  • チームの生産性と効率

スクラムはこれらの問題に対して、反復的かつインクリメンタルな方法を提供し、変化に迅速に対応します。

チーム主体の考え方

スクラムでの開発において鍵となるのは、チーム主体の考え方です。

スクラムでは、全員が各スプリントのフェーズに参加します。

  • 計画
  • 実行
  • 検討
  • 調整

各個人が主体性を持ち、責任感を持つことが可能になります。

チームメンバーは自分たちの働き方を自己決定し、スプリントごとに改善点を見つけ出し、次のスプリントでの働き方を改善します。

これは、スクラムが「学習する組織」の創造を促進する理由でもあります。

スクラムの重要な考え方

スクラムについての基本的な考え方を理解しましょう。

  • スクラムの3本柱
  • スクラムの5つの価値基準

スクラムの3本柱

スクラムにおける3つの柱は、スクラムの適応性とチームの学習と成長を可能にするための鍵となります。

  • 透明性: プロジェクトの状況や作業の進捗はチーム全体で共有され、誰もがプロジェクトの全体像を理解していることが求められる。
  • 検証: デイリースクラムやスプリントレビューなど、定期的に作業の進捗を検証し、必要な修正をおこなう。
  • 適応: スクラムは変化に対する適応を重視。検証を通じて問題が発見された場合、チームはその問題を解決するための新たなアプローチを試みる。

スクラムの5つの価値基準

スクラムは、5つの価値基準を通じてチームとプロダクトの成功を促進。

これらの価値基準は、スクラムチームの行動原則となり、それぞれのメンバーがどのように行動すべきかを示すものです。

  • コミットメント: チーム全体が目標に対して責任を持ち、その達成に向けて全力を尽くすこと。
  • 勇気: 問題に対面し、それを解決するための新たな方法を試みる勇気が求められます。
  • 焦点: チームは最も重要な作業に焦点を合わせ、その完遂を最優先します。
  • 開放性: チームは互いに対して進捗状況や問題、挑戦を開放的に共有します。
  • 尊重: チームメンバーは互いの技能と専門知識を尊重し、それぞれが自己組織化と自己改善に対する責任を持つことを認めます。

スクラム開発体制

スクラムにおける開発での、チーム体制を見ていきましょう。

スクラムでは、特定の役割と責任を持つ3つの重要な役職があるからです。

  • スクラムチーム
  • プロダクトオーナー(PO)
  • 開発者
  • スクラムマスター

スクラムチーム

スクラムチームは、製品の開発を担当する自己組織化されたクロスファンクショナルなチームです。

スクラムチームは全員が以下のフェーズに参加します。

  • スプリントの計画
  • 実行
  • レビュー
  • 反省・修正

このチームは、必要なすべての技能を内包し、製品の価値を最大化するために効率的に協働します。

プロダクトオーナー(PO)

プロダクトオーナー(PO)は、以下の役割を担っています。

  • プロダクトについてのビジョンを持つ
  • プロダクトバックログのアイテムを優先順位付けする
  • 情報や決断をチームと共有する

POは、開発者と顧客またはステークホルダーとの間の主要なコミュニケーションリンクとしての役割も果たします。

開発者

開発者は、POから提供される製品バックログのアイテムに基づいて製品やサービスを開発する役割です。

具体的には、POと連携し、以下のような手順で開発を進めます。

  1. スプリントプランニング
    開発チームとPOが集まり、次のスプリントで取り組むバックログアイテムを選び、タスクに分解する。
  2. 開発
    • ユーザーレビュー機能: 開発者はデータベースにレビューを保存するスキーマを設計し、フロントエンドにレビュー入力フォームを作成。
    • おすすめ商品表示: 開発者は購買履歴からおすすめ商品を算出するアルゴリズムを開発。
    • モバイル対応: デザイナーと開発者が協力して、モバイルデバイスでの表示を最適化。
  3. テスト: 各機能に対して単体テスト、統合テストを実施。
  4. デモ: スプリント終了時にPOとステークホルダーに対して新機能のデモを行う。
  5. リリース: 機能が完成すれば、本番環境にリリース。

スクラムマスター

スクラムマスターは、スクラムの実践や理解、規則の適用を促進します。

チームを支援し、障害を取り除き、スクラムに関する疑問や誤解を解消する役割です。

スクラムマスターは組織全体で、スクラムの利点を最大化するため、組織のスクラムアジャイルの適用を助けます。

スクラムのイベント(進行手順)と作成物

スクラムフレームワークの中心には、特定のイベントと作成物があります。

  • スプリントとその計画
  • デイリースクラム
  • スプリントレビューと振り返り
  • プロダクトバックログ
  • スプリントバックログ
  • インクリメント

スプリントとその計画

スプリントは、スクラムで使用される時間ボックス化されたイベントで、通常は2週間から1ヶ月間

スプリント開始時には、チームはスプリントの目標を設定し、どの製品バックログアイテムが次のスプリントで実施されるかを決定します。

このプロセスは「スプリント計画会議」と呼ばれます。

デイリースクラム

デイリースクラムは、チームが毎日おこなう15分のスタンドアップミーティングです。

チームメンバーは前日の進捗やその日の作業、そして遭遇した障害について報告します。

スプリントレビューと振り返り

スプリントの終わりには、チームはスプリントレビューとスプリント振り返りをおこないます。

スプリントレビューでは、開発した製品の機能を検証し、次のステップを決定してください。

スプリントの振り返りでは、スプリントの過程で何がうまくいったか、何が改善されるべきかについて議論します。

プロダクトバックログ

プロダクトバックログは、製品に必要なすべての特性や機能、改善等をリスト化したものです。

これらは通常、ユーザーストーリーや要件として表現され、優先順位がつけられます。

プロダクトオーナーが管理し、バックログアイテムの優先順位を定期的に見直し、更新します。

スプリントバックログ

スプリントバックログは、特定のスプリントで開発チームが達成しようとしている作業項目のリストです。

スプリント計画会議で選択されたプロダクトバックログアイテムを基に作成されます。

インクリメント

インクリメントは、スプリントの終わりに提供可能な「完成した」製品の状態を指します。

前のすべてのスプリントのインクリメントに今回のスプリントで完成した作業を加えたものです。

これはスプリントレビューでステークホルダーにデモンストレーションされます。

スクラムを活用してチームの仕事を進める方法

スクラムの基本原則とフレームワークを理解したら、それを具体的なチームの作業に適用する方法を考えてみましょう。

  • スクラムの知識を実践に応用
  • チームのリファクタリングのポイント

スクラムの知識を実践に応用

スクラムを効果的に活用するためには、全員がスクラムのフレームワークと原則を理解し、それを日々の作業に応用することが必要です。

スクラムにおける原則とは以下のようなものを含みます。

  • 各スクラムイベントへの全員参加
  • 全員がスプリントゴールにコミットすること
  • 問題や障害を隠さずに開放的に共有すること

チームのリファクタリングのポイント

スクラムは連続的な改善を促します。

スプリントの振り返りでの「何がうまくいったか」「何が改善するべきか」の議論と反映が重要です。

製品だけでなく、チームの働き方自体もリファクタリングの対象です。

チームは常に自己改善を追求し、より効率的で価値の高い製品を提供するための最善の方法を探求するべきといえるでしょう。

まとめ

当記事では、スクラムの基本的な概念と実践について学習してきました。

成功したスクラムチームは、このフレームワークと原則を活用し、常に改善と最大の価値提供を目指します。

しかし、これらはあくまでガイドラインであり、各チームが自分たちの特定の状況と目標に最適に適応する方法を見つけることが最も重要です。

スクラムは、高度に自己組織化したチームが迅速に反応し、顧客のニーズに対して高品質の製品を提供するための強力なフレームワーク。

この当記事が、あなたがスクラムを効果的に理解し、チームの働き方を改善する助けとなることを願っています。

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