Salesforceの活用|メール-to-ケースの設定方法

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(最終更新月: 2024年1月)

✔以下の疑問をお持ちの方へ向けた記事です

「Salesforceのメールtoケース機能とは何か?」
「メールtoケースを設定し活用する利点は何か?」
「メールtoケースの設定方法と実践的な活用例は?」

✔当記事を読むことで得られる知識

  • Salesforceにおけるメールtoケース機能の基本概念
  • メールtoケースの設定方法とカスタマイズ
  • メールtoケースを活用したカスタマーサービスの最適化

メールtoケース機能を使用することで、顧客からのメールを自動的にケースとしてSalesforce内に取り込み、迅速な対応を可能にします。

Salesforceの管理者やカスタマーサービス担当者にとって、顧客対応の自動化と効率化に役立つ情報が満載です。

ぜひ最後までご覧ください。

Salesforce

定義や属性などは公式ガイドを必ず参考にしましょう。

当記事では、主にその使い方を具体例とともに解説します。

筆者プロフィール

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【現職】プロダクトマネージャー

プロダクトマネージャーとして、Apex・Visualforceの開発エンジニアとして、以下のようなプロジェクトに従事してきました

  • 新規事業の立ち上げに伴うビジネスプロセス構築とSalesforceのカスタマイズ
  • SFDXを活用した大規模リリース
  • Visualforce等による一般ユーザー向けサイト・アプリケーションの構築

相談・業務の依頼も承ります。ご質問・ご希望をお問い合わせください。

メール to ケースの基本

こちらでは、「メール to ケース」についてお伝えしていきます。

「メール to ケース」について理解することで、顧客サービスの効率化と品質向上に役立つでしょう。

  • メール to ケースとは何か
  • メール to ケースの重要性と利点
  • メール to ケースと他のケース作成方法の比較

メール to ケースとは何か

「メール to ケース」とは、顧客からのメールを自動的にケース(サポート依頼や問い合わせ)に変換するプロセスのこと。

SalesforceなどのCRMシステムでは、特定のメールアドレスに送信されたメールがケースレコードとして自動生成する機能があります。

[設定] > [機能設定] > [サービス] > [メール to ケース]

この機能を有効にするには、設定画面から「メール to ケースを有効にする」というチェックボックスを選択してください。

メール to ケースの重要性と利点

メール to ケースの重要性は、迅速かつ効果的な顧客サポートの提供にあります。

統合されたシステムにより、顧客からの問い合わせが迅速に処理され、顧客満足度の向上に貢献するでしょう。

さらに、ケースの自動化により、手動でのエラーを削減し、サポートチームの生産性を高められます。

利点として、以下のようなポイントが挙げられます。

  • 問い合わせトラッキングの簡便化
  • 対応状況の透明性
  • データ収集と分析の容易さ

メール to ケースとほかのケース作成方法の比較

「メール to ケース」は、ウェブ-to-ケースなどの手動入力と比較しても、独自のメリットがあります。

なぜならメール to ケースは、顧客が既に慣れ親しんだメールという手段のため、新たなプロセスを学ばせる必要がなく、簡単に導入できるからです。

ほかの方法と比較してみましょう。

方法名概要特徴(メリット・デメリット)
メール to ケース顧客からのメールを自動的にケース管理システムに取り込む。メリット:
・顧客が既に慣れ親しんだメールを使用。
・新たなプロセスの学習が不要で導入が容易。
デメリット:
・メールの内容が曖昧であることがあり、精度の高い情報収集が難しい場合がある。
ウェブ-to-ケース顧客がウェブフォームを通じて問い合わせをおこなう。メリット:
・フォームのカスタマイズが容易。
・入力される情報の質が一定。
デメリット:
・顧客がフォームにアクセスし情報を入力する手間がかかる。
・ウェブアクセスが必要。
電話からの手動入力コールセンターが顧客の電話を受け、情報を手動で入力する。メリット:
・対話型で即時の対応が可能。
・顧客の疑問点や要望を直接聞き取れる。
デメリット:
・コールセンターへの負担が大きい。
・コストが高くなる傾向がある。

メール to ケースの設定

次に、「メール to ケース」の設定方法について解説します。

この設定により、顧客のメールを自動的にサポートチームが対応するケースに変換することが可能になります。

  • メール to ケースの有効化手順
  • メールアドレスとルーティング設定
  • メールテンプレートと自動応答の設定

メール to ケースの有効化手順

メール to ケースを有効化するには、まずはCRMシステムの設定ページにアクセスする必要があります。

[設定] > [機能設定] > [サービス] > [メール to ケース]

「メール to ケースを有効にする」をチェックして、必要な情報を入力しましょう。

メールアドレスとルーティング設定

メール to ケースを正しく機能させるには、メールアドレスの設定とルーティングの構成が重要になります。

ルーティングアドレスに設定することで、Salesforceはケースに登録すべきメールアドレスを認識できるからです。

[メール to ケース]詳細下部 > [ルーティングアドレス] > [新規]

ルーティングの設定後、対象のメールアドレス宛に「変更のお知らせ」が届きます。

本文記載のURLをクリックし、メールアドレスを確定しましょう。

確定させると、[メール-to-ケース]画面では以下のようになります。

メールサービスアドレスへ、Gmailから転送するよう設定すれば、Gmailにメールが届くようになります。

メールテンプレートと自動応答の設定

メール to ケース機能には、自動応答の設定が備わっています。

顧客からの問い合わせがあった際に、自動で応答メールを送信することで、顧客に受付を確認してもらえる機能です。

自動応答メールには、ケース番号や、問い合わせに対する予想される対応時間などの情報を含めることが推奨されます。

例えばSalesforceでは、「メールテンプレート」セクションで新しいテンプレートを作成し、自動応答ルール内で使用可能です。

メール to ケースの実践的な活用

「メール to ケース」機能が設定できたら、実際の顧客サービスプロセスにどのように統合し、活用するかが重要です。

適切に活用することで、サポートチームの作業効率を格段に向上させられるでしょう。

  • カスタマーサービスプロセスへの統合
  • ケースエスカレーションとワークフローの活用
  • メールコミュニケーションの追跡と管理

カスタマーサービスプロセスへの統合

メール to ケースをカスタマーサービスプロセスに統合すれば、チームは一元化されたプラットフォーム上で顧客からの問い合わせを効率的に処理できます。

メールでの問い合わせがリアルタイムでケースとして登録されるため、反応時間が大幅に短縮されるなどのメリットがあるからです。

また、それぞれのケースには詳細情報が含まれるため、サポートチームは顧客の歴史を把握しやすく、より個別化されたサービスを提供できるようになります。

ケースエスカレーションとワークフローの活用

メール to ケース機能により、ケースのエスカレーションプロセスやワークフローが自動化され、より効果的になります。

顧客からの要求に基づいてエスカレーションルールを設定し、特定の条件を満たしたケースは自動的に上位のサポートチームに転送されます。

メールコミュニケーションの追跡と管理

メール to ケース機能は、メールコミュニケーションを追跡し、全体を管理するためにも役立ちます。

なぜならケースに関連するすべてのメール交換を記録し、アクセス可能にするから。

これにより、チームは過去のコミュニケーションを容易に確認し、必要な情報に基づいて迅速な対応をおこなえます。

また、通信履歴を分析することで、サービスの質を向上し、将来的な問題対応に役立つインサイトを得ることが可能です。

メール to ケースのベストプラクティス

「メール to ケース」を最大限に活用するためには、ベストプラクティスを理解し実行することが重要です。

これらのベストプラクティスを適用することで、メールベースのケース管理をより効率的かつ効果的におこなえます。

  • 効果的なメール管理戦略
  • ユーザートレーニングとサポート
  • メール to ケースの監視と改善

効果的なメール管理戦略

効果的なメール管理戦略の基本となるのは、メール to ケースのルールとフィルターの適切な設定です。

重要な顧客からのメールを優先的に処理したり、一定の条件を満たすメールを特定の担当者に直接割り当てたりすることで、作業の効率を向上させます。

例として、重要な顧客には特定の件名タグを用意し、入力されたタグに応じて自動的に優先度の高いケースとして扱われるよう設定も可能です。

ユーザートレーニングとサポート

メール to ケース機能を導入した際には、サポートチームに対するトレーニングと十分なサポート体制を整えることが不可欠です。

定期的なトレーニングセッションを通じて、以下をチームに共有します。

  • ケース管理のベストプラクティス
  • システムの新機能
  • 効果的な対応方法

サポートデスクや知識ベースを用いて、スタッフが遭遇する疑問や問題に対して迅速かつ効果的に対応できるようにします。

メール to ケースの監視と改善

継続的な監視と定期的なレビューは、メール to ケースプロセスの改善において中心的な役割を果たすもの。

パフォーマンスメトリクスを追跡し、応答時間、問題解決率、顧客満足度などのKPIを分析することで、低下しているエリアを特定し改善策を実施します。

例えば、レポート機能を使って通常より長い応答時間のケースを特定し、その原因を分析してプロセスを最適化が可能です。

メール to ケースのトラブルシューティング

「メール to ケース」機能の導入には、予期せぬトラブルが発生することがあります。

そのような際に備えて、一般的な問題とその対策に熟知しておくことが重要です。

  • 一般的な問題とその解決策
  • メール to ケースのパフォーマンス最適化
  • セキュリティとプライバシーの考慮

一般的な問題とその解決策

メール to ケースで遭遇する一般的な問題には、以下のようなことがあります。

  • メールの非受信
  • 誤ったケースの割り当て
  • 自動応答メールが送信されない

これらの問題を解決するためには、メールサーバーのログを調べる、ルーティングルールを再確認する、メールテンプレートの設定をチェックするといった対策を講じます。

具体的には、ログファイルにエラーメッセージがないか確認し、ルーティングルールが正しく述べられているかを検証してください。

メール to ケースのパフォーマンス最適化

メール to ケースのパフォーマンスを最適化するには、システムの設定を定期的に見直し、必要に応じて調整することが必要です。

例えば、ケースを生成する際の大量のメール処理に時間がかかる場合、バッチ処理のサイズを調整することで処理時間の短縮が可能

また、自動ルールが複雑になりすぎないように維持し、不要なルールを削除することで、システムの応答性も高まります。

セキュリティとプライバシーの考慮

メール to ケースを使用するにあたって、とくにセキュリティとプライバシーに十分注意する必要です。

顧客から送信されるメールには機密性の高い情報が含まれることがあります。

したがって、適切な暗号化手段を使用する、アクセス制御を強化する、データ保護規制を遵守するといった措置をとることが不可欠。

メールサーバーとCRMシステム間の通信にはSSL/TLSなどのセキュアなプロトコルを用いることを心掛け、適切な権限を持つユーザーのみがケース情報にアクセスできるように設定しましょう。

まとめ

当記事では、メール to ケースについての基本から設定、実践的な活用法、ベストプラクティス、トラブルシューティングまで幅広く説明してきました。

メール to ケースは企業が効率的な顧客サポートを提供するための重要なツールですが、その最大限の利用を得るためには、適切な設定と継続的な管理が不可欠です。

このガイドがあなたの組織でメール to ケース機能を有効に活用するための一助となれば幸いです。

最終的には、これらの知見をもとに、より高い顧客満足度とサポートチームの生産性向上に繋げていけるでしょう。

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