(最終更新月:2023年10月)
✔このような方へ向けて書かれた記事となります
「mysql castの仕組みを理解したい」
「mysql castの正しい使い方が知りたい」
「mysql castを活用した実例を学びたい」
✔当記事を通じてお伝えすること
- mysql castの基礎知識
- mysql castの使い方とその適用事例
- 実際のオペレーションにおけるmysql castの活用例
当記事では、mysql castの基本的な理解から、その機能を活かした使用方法まで、実例を交えて詳細に解説しています。
どうぞ最後までお読みいただき、知識の一助としてください。
MySQLのCAST関数とは?
こちらでは、MySQLのCAST関数についてお伝えしていきます。
CAST関数についての理解を深めることで、データ型の変換作業を円滑におこなえるでしょう。
- CAST関数とは
- MySQL CAST関数の重要性
- MySQLで使うCAST関数例
- SIGNED/UNSIGNED:データ型に関する修飾子
CAST関数の基本的な説明
MySQLのCAST関数は、ひとつのデータ型を別のデータ型に変換する関数です。
例えば、文字列型のデータを整数型に変換したい場合などに使用します。
基本的な書き方はCAST(変換対象 AS 型)
です。
CAST('123' AS SIGNED)
文字列’123’が整数123に変換されます。
MySQL CAST関数の重要性
MySQLでは、データ型を変換する必要が頻繁に出てきます。
とくに、異なるデータ型のデータを結合や比較する際には、CAST関数が欠かせないツールです。
MySQLで使うCAST関数例
以下にCAST関数を使う例をご覧いただきます。
文字列を整数に変換
SELECT CAST('123' AS UNSIGNED) AS ConvertedNumber;
日付文字列を日付型に変換
SELECT CAST('2023-10-22' AS DATE) AS ConvertedDate;
浮動小数点数を整数に変換
SELECT CAST(123.456 AS UNSIGNED) AS ConvertedInt;
結合時のデータ型変換
2つのテーブルをIDで結合する場合です。
SELECT *
FROM table1
JOIN table2 ON CAST(table1.id AS UNSIGNED) = table2.id;
table1
にはvarchar
型のid
カラムがあり、table2
にはint
型のid
カラムがあることを想定しています。
比較時のデータ型変換
sales
テーブルにvarchar
型のtotal_price
カラムがあり、これを整数として比較したい場合です。
SELECT *
FROM sales
WHERE CAST(total_price AS UNSIGNED) > 1000;
CAST関数を使用する際に、変換が失敗する可能性がある値に対して実行すると、エラーが発生します。
例えば、数字でない文字列を整数に変換しようとする際など。
適切な前処理やバリデーションをおこなうことが重要です。
SIGNED/UNSIGNED:データ型に関する修飾子
SIGNED・UNSIGNED は、MySQLで使用されるデータ型修飾子です。
整数データ型には、符号付き(SIGNED
)と符号なし(UNSIGNED
)の2つのバージョンがあります。
符号付き整数は、正または負の値を持てますが、符号なし整数は正の値のみを持てるものです。
サンプルシーン:MySQL内の異なる型でCASTする
こちらでは、MySQL内の異なる型でのCASTの方法についてお伝えしていきます。
実際の操作に役立てるための具体的な例を交えて見ていきましょう。
- INT型(SIGNED/UNSIGNED)でのCAST使用法
- DATE型でのCAST使用法
- DATETIME型でのCAST使用法
- VARCHAR型(CHAR/NCHAR)でのCAST使用法
- DECIMAL型でのCAST使用法
- FLOAT型に関して – DECIMAL型で代用してCAST
INT型(SIGNED/UNSIGNED)でのCAST使用法
INT型へのCASTは、文字列やFLOAT型などを整数型に変換する際に用います。
例えば、文字列’123’を整数123に変換する場合は、CAST('123' AS SIGNED)
のように記述します。
逆に、整数を文字列に変換する場合は、以下のとおりです。
CAST(123 AS CHAR)
DATE型でのCAST使用法
DATE型へのCASTは、文字列やDATETIME型から日付型に変換する場合に使用します。
CAST('2023-10-09' AS DATE)
このように書くと、文字列’2023-10-09’が日付型の2023-10-09に変換されます。
DATETIME型でのCAST使用法
DATETIME型へのCASTは、文字列やDATE型から日時型に変換する場合に使用します。
CAST('2023-10-09 12:30:00' AS DATETIME)
このコマンドを実行すると、指定した文字列が日時型に変換されます。
VARCHAR型(CHAR/NCHAR)でのCAST使用法
VARCHAR型やCHAR型へのCASTは、非文字列型のデータを文字列に変換する場合に使用します。
例えば、整数123を文字列’123’に変換する場合、以下のように記します。
CAST(123 AS CHAR)
DECIMAL型でのCAST使用法
DECIMAL型へのCASTは、浮動小数点数や文字列を精度が固定された数値に変換する際に使用します。
CAST(123.456 AS DECIMAL(5,2))
このように書くと、浮動小数点数123.456が小数第二位までの数値123.46に変換されます。
FLOAT型に関して – DECIMAL型で代用してCAST
一般的に、FLOAT型への直接のCASTは推奨されません。
代わりに、DECIMAL型を使用してからFLOAT型に変換する方法がおすすめです。
CAST(CAST('123.456' AS DECIMAL(5,2)) AS FLOAT)
これにより、文字列’123.456’が先にDECIMAL型に変換され、その後FLOAT型に変換されます。
CAST関数とCONVERT関数の使い方の違い
CAST関数とCONVERT関数は、どちらもデータ型変換を行う関数ですが、書き方や用途に違いがあります。
CASTは上述のようにCAST(変換対象 AS 型)
の形式ですが、CONVERTはCONVERT(型, 変換対象)
の形式です。
CONVERT(SIGNED, '123')
選択する関数は、好みや慣れによる部分も大きいですが、特定のシチュエーションに最適な関数を選択することが重要です。
ほかの役立つMySQL関数:初心者が知るべき他の機能
MySQLには、以下のような多数の便利な関数が存在します。
- 日付を操作するDATE_FORMAT関数
- 文字列の操作をおこなうCONCAT関数
- 数値計算をサポートするROUND関数
これらの関数を駆使することで、データの取得や変換、計算などの操作を柔軟におこなえます。
DATE_FORMAT(date, format)
: 指定されたフォーマットに基づいて日付を文字列として返す。DATE_FORMAT('2023-10-09', '%Y年%m月%d日')
は’2023年10月09日’を表示。CONCAT(str1, str2, ...)
: 2つ以上の文字列を連結して返します。CONCAT('Hello', ' ', 'World!')
は’Hello World!’という結果を返します。ROUND(number, decimals)
: 数値を指定された小数点以下の桁数まで四捨五入します。ROUND(123.4567, 2)
は123.46という結果を返します。
これらの関数は日常のデータベース操作において非常に役立つため、頻繁に使用されます。
CAST関数と併用することで、より高度なデータ処理を実現することができます。
まとめ
当記事では、MySQLのCAST関数について見てきました。
- MySQLにおけるCAST関数は、異なるデータ型間の変換を行う際の強力なツールとなります。
- とくに、データの結合や比較などの操作で型の不一致が生じる場合、CAST関数はそのギャップを埋める役割を果たします。
- CONVERT関数との違いを理解し、適切な場面で適切な関数を使用することが、効率的なデータベース操作の鍵となります。
CAST関数の理解を深めることで、MySQLにおけるデータ操作の幅が広がるでしょう。
初心者から上級者まで、MySQLを使用する全てのユーザーがCAST関数の重要性を理解し、適切に活用することを強く推奨します。
日常のデータベース操作に役立てて、より効果的なデータ管理を実現してください。