(最終更新月:2023年5月)
✔以下の疑問をお持ちの方へ向けた記事です
「SQLの整形とは何で、どのように行うのだろうか?」
「SQLの整形の方法を学びたい」
「SQLの整形の具体的な手法を見て理解したい」
✔この記事を読むことで得られる知識
- SQLの整形の基本的な手法
- SQL整形ができるツール(有料・無料)
- SQLの整形に関する具体的な例
この記事では、SQLの整形の基本的な手法から、そのベストプラクティスまで、具体的な例を交えて詳細に説明します。
ぜひ最後までお読みください。
SQL整形とは
まずはSQL整形の基本についてご覧いただきます。
応用した方法を知る前に目を通して確認しましょう。
- SQL整形の基本的な説明
- SQL整形がどのような場合に使われるか
SQL整形の基本的な説明
SQL整形は、SQLスクリプトを一貫性のあるスタイルに変換するプロセスを指します。
整形の主な目的は、コードの可読性と理解性を高めることです。
具体的には以下のことを理解することで達成されます。
- インデントの適切な使用
- SQLキーワードの大文字化
- 統一された命名規則の適用
- 複雑な条件の分割
整形されたSQLは、コードの読み手がすばやく理解でき、問題を早く解決できるようになります。
SQL整形がどのような場合に使われるか
SQL整形は、SQLスクリプトの可読性と保守性を高めるために使用されます。
複数人でコードを共有したり、コードレビューをおこう場合に、整形されたSQLは理解しやすく、エラーを見つけやすいため、作業効率が大幅に向上します。
大規模なデータベースシステムで働く開発者や、複雑なクエリを作成するデータアナリストにとって、整形は必須のスキルです。
SQLの基本的な整形ルール
一般的なSQLの整形ルールをご紹介します。
一般的なルールを元に、個人・チームの整形ルールを構築しましょう。
- インデントについて
- 大文字・小文字の使い分けについて
- AND/ORの条件の記述位置について
インデントについて
SQLの整形では、インデントが重要な要素となります。
インデントとは、行の開始位置を空白でずらすことにより、コードの構造を視覚的に表現するものです。
適切なインデントは、特に複数のクエリがネストされている場合や、一つのクエリ内で多くの条件を持つ場合など、コードの見通しを大幅に改善します。
各新しい節(SELECT、FROM、WHEREなど)は新しい行にし、ネストされた要素は追加のインデントを適用します。
インデントされていないもの
WITH table1 AS (SELECT column1, column2 FROM original_table1 WHERE column3 = 'value'), table2 AS (SELECT column3, column4 FROM original_table2 WHERE column5 > 100) SELECT * FROM table1 JOIN table2 ON table1.column1 = table2.column3;
インデントされているもの
WITH
table1 AS (
SELECT
column1,
column2
FROM
original_table1
WHERE
column3 = 'value'
),
table2 AS (
SELECT
column3,
column4
FROM
original_table2
WHERE
column5 > 100
)
SELECT
*
FROM
table1
JOIN
table2
ON
table1.column1 = table2.column3;
どのくらいインデントするかは各々ルールで決めましょう。
ただインデントする・しないではあとで見返すときにかなり違います。
大文字・小文字の使い分けについて
SQLは大文字と小文字を区別しない言語ですが、整形の観点からは、大文字と小文字の適切な使い分けがあります。
一般的には、SQLの予約語(SELECT、FROM、WHEREなど)は大文字で、テーブル名や列名などは小文字で記述します。
これにより、コードの視認性が向上し、予約語とその他の要素を明確に区別できます。
すべて小文字
select id,first_name,last_name from users where country = 'Japan' and age >= 18;
大文字・小文字
SELECT id, first_name, last_name FROM users WHERE country = 'japan' AND age >= 18;
AND/ORの条件の記述位置について
SQLのWHERE節では、しばしば複数の条件をANDやORで結合することがあります。
これらの条件を明確にし、可読性を高めるためには、各条件を新しい行に記述し、AND/ORを行の先頭に置くと良いでしょう。
これにより、複数の条件が一行にまとまっていて混乱することを避け、各条件を一目で理解することができます。
SQL整形の具体的な方法
SQL整形を実施する方法を具体的に見ていきましょう。
- ツール「SIObjectBrowser」を使う方法
- 手作業での整形方法
- 外部サービスを使う方法
SIObjectBrowserを使う方法
SIObjectBrowserは、データベースを視覚的に探索し、SQLについて以下をおこなえるツール。
- 生成
- 実行
- 整形
このツールを使用すると、SQLクエリを自動的に整形でき、その結果をすぐに確認できます。
これは特に大規模なプロジェクトや複雑なSQLクエリにおいて有用であり、手作業での整形が難しい場合に役立ちます。
ただし無料ツールではありませんので、気軽に使えないのはデメリットです。
手作業での整形方法
手作業でのSQL整形は、基本的なSQLスキルとして重要です。
上述の整形ルール(適切なインデント、大文字と小文字の使い分け、AND/ORの条件の記述位置)に従い、手作業でコードを整形します。
これにより、コードの一貫性と可読性が向上します。
しかし、大規模なコードの整形には時間がかかる場合があります。
外部サービスを使う方法
外部のSQL整形サービスも存在します。
これらのサービスは、Web上でSQLを入力すると、自動的に整形されたコードを生成します。
多くのサービスでは、好みの整形スタイルを選択でき、特定のDBMS(データベース管理システム)の構文に対応した整形を提供しています。
オンラインで無料で使用できるSQL整形ツール
無料で使えるSQL整形ツールをご紹介します。
お金をかけずに大量のSQLを整形したい場合に使ってください。
- SQL文整形(ラッコツールズ)の紹介
- SQLフォーマッターForWebの紹介
- InstantSQLFormatterの紹介
SQL文整形(ラッコツールズ)の紹介
SQL文整形(ラッコツールズ)は、Web上で手軽に使用できる無料のSQL整形ツールです。
このツールでは、入力されたSQLを自動的に整形し、その結果を即座に表示します。
また、ユーザーは好みのスタイルを選択し、それに基づいてコードを整形することができます。
SQLフォーマッターForWebの紹介
SQLフォーマッターForWebもまた、オンラインで利用できる無料のSQL整形ツールの一つです。
このツールは、複数のDBMSに対応した整形を提供しており、ユーザーは自分の環境に合わせた整形を選択することができます。
ページはこちら。
InstantSQLFormatterの紹介
InstantSQLFormatterは、多機能なオンラインのSQL整形ツールです。
InstantSQLFormatterでは、SQLクエリを自動的に整形するだけでなく、クエリの色分けやクエリの構造を視覚的に示す機能も提供しています。
さらに、このツールは、複数のDBMSに対応した整形を提供し、さまざまなプログラミング言語(C#、Java、Pythonなど)でのクエリの表現もサポートしています。
SQLやデータベースに関する案件の例
SQLLやデータベースに関して、整形を学ぶメリットをご覧いただきます。
案件例を具体的に見ていきましょう。
- SQL整形が求められる具体的な案件例
- SQL整形を活用するメリット
SQL整形が求められる具体的な案件例
SQL整形が求められる具体的な案件例としては、大規模なデータベースシステムの開発や、既存の複雑なSQLクエリのリファクタリングがあります。
例えば、ひとつのプロジェクトで複数人の開発者が関与している場合、各開発者が自由にSQLを書くと、そのスタイルはバラバラになり、全体としての可読性や保守性が低下します。
このような場合、整形ルールを設けてSQLを一貫したスタイルにすることで、チーム全体の生産性を向上させることができます。
SQL整形を活用するメリット
SQL整形を活用するメリットは多岐にわたります。
最も明らかなメリットは、コードの可読性と保守性の向上です。
整形されたコードは、エラーを見つけやすく、理解しやすいため、コードの品質が向上します。
また、SQL整形は、チームワークを向上させ、新たにプロジェクトに参加したメンバーが既存のコードを理解しやすくするなど、開発プロセス全体をスムーズにします。
まとめ
当記事では、SQLの整形について学びました。
SQL整形とは、SQLコードを整理し、読みやすく、理解しやすい形にする作業のこと。
- インデントの適切な使用
- 大文字と小文字の適切な使い分け
- AND/ORの条件の記述位置の統一
チーム内で統一したルールを作り、あとから見返すときにもわかりやいことが大切です。