(最終更新日:2023年6月)
✔このような方へ向けて書かれた記事となります
「Freeコマンドって何ができるのだろうか?」
「Freeコマンドの使い方をマスターしたい」
「Freeコマンドの実践的な使い方が知りたい」
✔当記事を通じてお伝えすること
- Freeコマンドの基本概念
- Freeコマンドの使い方及びその応用方法
- Freeコマンドの実際の活用例
当記事では、Freeコマンドの基本から応用まで、実例を交えながら詳しく解説していきます。
最後までお読みいただくことで、Freeコマンドについて理解が深まり、実践的に活用できるようになるでしょう。
freeコマンドとは
こちらでは、「freeコマンド」について詳しくお伝えします。
freeコマンドについて知ることで、Linuxシステム上のメモリ管理が簡単になるでしょう。
- 「freeコマンド」の概要
- なぜ「freeコマンド」を知っておくべきか?
「freeコマンド」の概要
freeコマンドは、システムのメモリ使用量をユーザーに表示するものです。
具体的には、以下を確認できます。
- メモリの総容量
- 使用中の量
- 空き容量
- バッファとキャッシュに利用されている量
- スワップ領域の使用量
なぜ「freeコマンド」を知っておくべきか?
Linuxシステムの運用やメンテナンスにおいて、システムのリソース使用状況を把握することは重要です。
とくにメモリは、プログラムの動作に直結する重要なリソースです。
その使用状況を常に把握しておくことで、システムのパフォーマンス維持やトラブルシューティングに役立ちます。
freeコマンドの書式と主なオプション
ここでは、freeコマンドの基本的な書式と、よく使用されるオプションについて説明します。
- シンプルな書式
- オプションを使った詳細表示
- よく使うオプションの紹介
シンプルな書式
freeコマンドの最も基本的な書式は非常にシンプルです。
$ free
total used free shared buff/cache available
Mem: 24506464 6482408 7617556 1165936 10406500 16452524
Swap: 23068660 0 23068660
この時表示される情報はこちら。
- メモリの総量
- 使用量
- 空き量
- バッファ/キャッシュの量
- スワップの使用量
オプションを使った詳細表示
freeコマンドには、さまざまなオプションを付けられます。
表示される情報の詳細度を調整したり、表示形式を変更したりできるのです。
- -bオプション:全ての情報がバイト単位で表示
- -kオプション:キロバイト単位
- -mオプション:メガバイト単位
- -gオプション:ギガバイト単位
よく使うオプションの紹介
一部のオプションは特に頻繁に使用されます。
その一例を紹介します。
-h
オプションは、情報を人間が読みやすい形式で表示します。
$ free -h
total used free shared buff/cache available
Mem: 23Gi 6.5Gi 6.9Gi 1.1Gi 9Gi 15Gi
Swap: 21Gi 0B 21Gi
freeコマンドのオプション一覧
以下は、Linuxのfree
コマンドの一部の主要なオプションとその使用例の一覧です。
オプション | 説明 | 使用例 |
---|---|---|
-b | バイト単位で情報を表示します。 | free -b |
-k | キロバイト単位で情報を表示します。 | free -k |
-m | メガバイト単位で情報を表示します。 | free -m |
-g | ギガバイト単位で情報を表示します。 | free -g |
-t | 合計行を表示します。 | free -t |
-h | 人間が読みやすい単位(K、M、G)で表示します。 | free -h |
-s | 連続して情報を表示します(指定した秒数ごと)。 | free -s 5 |
-l | ローエンドとハイエンドのメモリを詳細に表示します。 | free -l |
-V | バージョン情報を表示します。 | free -V |
free
コマンドの詳細な使用方法や全てのオプションについては、man free
を実行することで参照できます。
freeコマンドの活用事例
ここでは、「freeコマンド」を用いた具体的な活用事例を紹介します。
- メモリの利用状況を表示
- 一定間隔ごとに自動更新
- スワップ領域の利用状況を確認
メモリの利用状況を表示
free -h
コマンドは、メモリの利用状況を人間が理解しやすい形で表示します。
これにより、現在のメモリ使用量を瞬時に把握することが可能になります。
$ free -h
total used free shared buff/cache available
Mem: 23Gi 6.5Gi 6.9Gi 1.1Gi 9Gi 15Gi
Swap: 21Gi 0B 21Gi
一定間隔ごとに自動更新
free -s [秒数]
コマンドを使用すると、指定した秒数ごとにメモリ状況を更新表示します。
メモリの使用状況をリアルタイムで監視できるのです。
$ free -s 1
total used free shared buff/cache available
Mem: 24506464 6742816 7282136 1191252 10481512 16166800
Swap: 23068660 0 23068660
total used free shared buff/cache available
Mem: 24506464 6742800 7282136 1191252 10481528 16166800
Swap: 23068660 0 23068660
total used free shared buff/cache available
Mem: 24506464 6743032 7281896 1191252 10481536 16166560
Swap: 23068660 0 23068660
スワップ領域の利用状況を確認
free
コマンドはスワップ領域の使用状況も表示します。
これにより、物理メモリが不足してスワップ領域が使われているかどうかを確認可能。
これはシステムのパフォーマンス問題の診断に役立つ情報です。
メモリ不足を解消する方法
次に、「freeコマンド」を使ってメモリ不足を検知した場合の対処法について説明します。
- プログラムの終了
- スワップ領域の拡張
- メモリの増設
プログラムの終了
メモリ不足が発生した場合、最初に考慮すべき対策はメモリを多く消費しているプログラムの終了です。
メモリを多く消費しているプログラムはtop
コマンド等を使って確認することができます。
不要なプログラムが実行中であれば終了させることでメモリを解放しましょう。
スワップ領域の拡張
物理メモリが不足した場合、スワップ領域が利用されます。
しかし、スワップ領域もまた一杯になるとシステムのパフォーマンスは大幅に低下します。
そのような場合、スワップ領域の拡張を検討すると良いでしょう。
メモリの増設
長期的な対策として、物理メモリの増設を検討するのもひとつの手段です。
これにより、より多くのアプリケーションを同時に動作させることが可能になります。
メモリ選びには、既存の型番をしっかりと確認することが大切です。
まとめ
今回は「freeコマンド」について、以下をご説明してきました。
- freeコマンドの概要
- freeコマンドの利用方法
- 具体的な活用例
- メモリ不足時の対策
メモリ管理はLinuxシステム運用の中心的な要素のひとつです。
freeコマンドをうまく活用し、システムの状態を常に最適に保ちましょう。