(最終更新日:2023年10月)
✔このような方へ向けて書かれた記事となります
「Pythonのバージョン切り替え方法を知りたい」
「複数のPythonバージョンを使い分けたい」
「Pythonバージョン切り替えの実例が見たい」
✔当記事を通じてお伝えすること
- Pythonバージョン切り替えの基本
- Pythonバージョン切り替えの方法やその応用
- Pythonバージョン切り替えの実例
当記事では、Pythonのバージョン切り替えの基本はもちろん、その方法や応用についても具体例を交えわかりやすく解説しています。
最後までお読みいただくことで、Pythonバージョン切り替えに関する理解が深まることでしょう。
ぜひご覧ください。
Pythonバージョンの確認方法
Pythonのバージョン確認は以下のコマンドで可能です。
pythion --version
python3 --version
現在のPythonのバージョンを確認するところから始めましょう。
Macにおけるバージョン切り替え:pyenv
次に、MacにおけるPythonのバージョン切り替えについて詳しく見ていきます。
pyenvを使用してPythonのバージョンを管理する方法です。
- pyenvの概要
- インストール
- pyenvでインストール可能なPythonの確認
- 特定バージョンのPythonをインストール
- インストール済みバージョンの確認
- 現在使っているPythonの確認
- 特定バージョンへの切り替え方法
- 現在使っているPythonのファイルパスの確認
pyenvの概要
pyenvは、Pythonのバージョン管理をおこなうためのツールです。
複数のPythonバージョンを同時にインストールし、プロジェクトごとに使用するPythonのバージョンを切り替えられます。
インストール
Macでpyenvをインストールするためには、Homebrewというパッケージ管理システムを使用します。
そのうえで、ターミナルで以下を入力してください。
brew install pyenv
Enterを押すことでpyenvをインストールできます。
pyenvでインストール可能なPythonの確認
インストール可能なPythonのバージョン一覧を表示するには、以下を入力します。
pyenv install --list
ここで表示される一覧から、インストールしたいバージョンを選択できます。
特定バージョンのPythonをインストール
特定のバージョンをインストールするには、こちらのコマンドです。
pyenv install <バージョン>
例えば、Python 3.8.5をインストールしたい場合は、次のとおり。
pyenv install 3.8.5
インストール済みバージョンの確認
すでにインストール済みのPythonのバージョンを確認するには、以下のコマンドです。
pyenv versions
ここで表示される一覧から、すでにインストールされているバージョンを確認できます。
現在使っているPythonの確認
現在使用しているPythonのバージョンを確認する方法は以下のとおりです。
pyenv version
これにより、現在設定しているPythonのバージョンを把握できます。
特定バージョンへの切り替え方法
特定のバージョンへ切り替えるには、以下のどちらかを使いましょう。
pyenv global <バージョン>
pyenv local <バージョン>
これにより、システム全体または特定のディレクトリで使用するPythonのバージョンを変更できます。
現在使っているPythonのファイルパスの確認
Pythonのファイルパスを確認するには、こちら。
which python
これにより、現在のシェルでPythonを実行したときに使われるPythonの絶対パスを表示します。
Windowsでのバージョン切り替え
次に、WindowsでのPythonのバージョン切り替えについて詳しく見ていきます。
Windowsでは、Pythonランチャーと各種コマンドを活用して、Pythonのバージョンを切り替えられます。
- Pythonランチャー関連付け
- ファイルごとの実行バージョン切り替え
- コマンドごとの実行バージョン切り替え
Pythonランチャー関連付け
Pythonランチャーは、WindowsでPythonを実行する際に使用されるツールです。
Pythonランチャーを使用すると、複数のPythonバージョン間で簡単に切り替えられます。
ファイルごとの実行バージョン切り替え
Pythonランチャーを使って特定のPythonファイルを特定のバージョンで実行する方法を紹介します。
Pythonファイルの先頭に以下を記述することで、そのファイルをPython 3.xで実行するよう指定可能です。
#! python3.x
コマンドごとの実行バージョン切り替え
コマンドごとに実行するPythonのバージョンを切り替えるには、以下のコマンド。
py -x.y
ここで、x.y
は使用したいPythonのバージョンを表します。
例えば、Python 3.8を使用したい場合は、こちらです。
py -3.8
Linuxでのバージョン切り替え
LinuxでPythonのバージョンを切り替える方法にはいくつかのアプローチがあります。
以下は、一般的な方法です。
- Alternativesシステムを使用
- update-alternativesを使用
- pyenvを使用
- 仮想環境を使用 (venvやvirtualenv)
Alternativesシステムを使用
こちらの方法は、主にRed Hat系のディストリビューションで利用されます。
alternatives
コマンドを使用して、複数のPythonバージョンを切り替え可能。
sudo alternatives --config python
update-alternativesを使用
こちらは、主にDebian系のディストリビューションで利用される方法。
update-alternatives
コマンドを使用して、複数のPythonバージョンを切り替えられます。
以下が例です。
sudo update-alternatives --config python
pyenvを使用
pyenvは、複数のPythonバージョンをインストールし、簡単に切り替えることができるツールです。
Macだけでなく、Linuxでも使えます。
pyenvのインストール方法
git clone https://github.com/pyenv/pyenv.git ~/.pyenv
echo 'export PYENV_ROOT="$HOME/.pyenv"' >> ~/.bashrc
echo 'export PATH="$PYENV_ROOT/bin:$PATH"' >> ~/.bashrc
echo -e 'if command -v pyenv 1>/dev/null 2>&1; then\n eval "$(pyenv init --path)"\nfi' >> ~/.bashrc
source ~/.bashrc
インストールするバージョンなどにより異なる場合もありますので、公式サイトをご覧ください。
Pythonバージョンのインストール
pyenv install 3.9.5 # 例として3.9.5をインストール
Pythonバージョンの切り替え
pyenv global 3.9.5 # システム全体でのバージョンを3.9.5に設定
pyenv local 3.8.10 # 現在のディレクトリ限定でのバージョンを3.8.10に設定
仮想環境を使用 (venvやvirtualenv)
Pythonには、特定のプロジェクトやタスクのための独立したPython環境を作成するためのツールが含まれています。
これにより、異なるプロジェクトで異なるPythonバージョンやライブラリを使用できます。
- 仮想環境の作成
python3 -m venv myenv
- 仮想環境の有効化
source myenv/bin/activate
詳しくはこちらをご覧ください。
まとめ
Pythonのバージョン管理と切り替え方法について見てきました。
Pythonのバージョン管理は、プロジェクトごとに必要なPythonのバージョンが異なる場合や、新しいPythonのバージョンを試す際に非常に有用です。
pyenvやPythonランチャーを適切に使用することで、Pythonのバージョンを効率的に管理することが可能になります。