(最終更新日:2023年6月)
✔以下の疑問をお持ちの方へ向けた記事です
「HTMLを編集するためのエディタはどれが良いのだろうか?」
「HTMLエディタの使い方を学びたい」
「HTMLエディタの具体的な使用例を見て理解したい」
✔この記事を読むことで得られる知識
- HTMLエディタの基本的な選び方
- HTMLエディタの使い方とその応用
- HTMLエディタを用いた具体的な使用例
この記事では、HTMLエディタの基本的な選び方から、その使い方まで、具体的な例を交えて詳細に説明します。
また、初心者にとって便利な機能や、上級者がより生産性を上げるための機能も含めて紹介します。
ぜひ最後までお読みください。
HTMLエディタの概要
このセクションでは、HTMLエディタについて詳しく解説します。
- HTMLエディタの定義
- メモ帳とHTMLエディタの違い
- IDEとHTMLエディタの違い
HTMLエディタの定義
HTMLエディタとは、HTMLコードを編集するための専用のソフトウェアツールです。
専用の機能を備えており、より効率的にHTMLを記述できます。
例えば、自動補完やコードハイライト機能などが挙げられます。
以下は、HTMLエディタでよくある機能とその説明、および使える主なエディタの一覧です。
機能 | 説明 | 主なエディタ |
---|---|---|
シンタックスハイライト | HTMLの要素や属性を色分けして表示します。 | Visual Studio Code Sublime Text Atom |
自動補完 | タグや属性、CSSプロパティなどを入力支援します。 | Visual Studio Code Sublime Text Atom |
コードフォーマット | コードを整形して一貫性のあるスタイルにします。 | Visual Studio Code Sublime Text Atom |
デバッグツール | コードのエラーや警告を表示し、デバッグを支援します。 | Visual Studio Code Chrome DevTools |
プレビュー | ブラウザ上でHTMLの表示をリアルタイムに確認します。 | Visual Studio Code Sublime Text Atom |
エディタ拡張 | 機能のカスタマイズや追加を行います。 | Visual Studio Code Sublime Text Atom |
リファクタリング | コードの再構築やリネームなどを行います。 | Visual Studio Code Sublime Text Atom |
メモ帳とHTMLエディタの違い
メモ帳とHTMLエディタは、ともにテキストを編集するためのツールですが、HTMLエディタはHTMLのコード編集に特化しています。
- メモ帳:手動で全てのタグを入力する必要がある
- HTMLエディタ:自動補完やコード整形機能により、効率的にコードを記述できる
IDEとHTMLエディタの違い
IDE(Integrated Development Environment)は、ソフトウェア開発を支援するための複合的なツールセットを指します。
一方、HTMLエディタはHTMLコードの編集に特化しています。
- IDE:デバッグ機能やビルドツールなども内包
- HTMLエディタ:コードの記述や編集を主目的としている
HTMLエディタ利用の長所
ここでは、HTMLエディタを使用するメリットについて説明します。
- コーディング速度の向上
- 記述ミスの軽減
- 複数言語の対応
コーディング速度の向上
HTMLエディタを使用すると、その自動補完機能やコードスニペットの利用により、コーディング速度が大幅に向上します。
例えば、HTMLエディタでは”<“を入力すると自動的に閉じタグも挿入してくれる機能があります。
このような機能は、自動タグ閉じ機能(Auto Closing Tags)または自動補完タグ機能(Tag Autocompletion)と呼ばれています。
これにより手間を省き、より速くコードを書くことが可能です。
記述ミスの軽減
HTMLエディタにはシンタックスハイライト機能があります。
HTMLの各要素を異なる色で表示することで、視覚的にコードの構造を理解しやすくするものです。
例えば、開始タグと終了タグが一致していない場合や、属性値が正しくない場合などに色を変えて警告してくれます。
記述ミスを事前に防ぐことがその目的のひとつです。
複数言語の対応
多くのHTMLエディタは、HTMLだけでなくCSSやJavaScriptなど、Web開発に関連する他の言語もサポートしています。
一つのツールで複数の言語を扱うことができるので、開発の効率を大幅に向上させます。
以下は、エディタ名と各言語のサポートを表にまとめたものです。
エディタ名 | HTML | CSS | JavaScript | TypeScript | PHP | Python | Ruby | Java | C# | その他多数の言語 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Visual Studio Code | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
Sublime Text | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
Atom | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
Brackets | ○ | ○ | ○ | |||||||
PhpStorm | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
各エディタは、上記の表に示されている言語のサポートを提供しています。ただし、特定のエディタやバージョンによっては、さらに多くの言語や拡張機能を追加できる場合があります。
HTMLエディタの分類
ここでは、HTMLエディタの主な種類について解説します。
- デスクトップアプリ
- Web上のエディタ
デスクトップアプリ
デスクトップアプリケーションとして提供されるHTMLエディタも多く存在します。
以下は、デスクトップアプリケーションとして提供されるHTMLエディタの一覧表です。
エディタ名、概要、および対応OSを列に示しています。
エディタ名 | 概要 | 対応OS |
---|---|---|
Sublime Text | カスタマイズ性が高く、高速なパフォーマンスを提供するエディタ | Windows macOS Linux |
Visual Studio Code | 拡張性が高く、豊富な機能を持つオープンソースのエディタ | Windows macOS Linux |
Atom | GitHubが開発したカスタマイズ可能なエディタ | Windows macOS Linux |
Brackets | Adobeが開発したシンプルなエディタ | Windows macOS Linux |
PhpStorm | PHP開発向けの高機能な統合開発環境 | Windows macOS Linux |
これらのエディタは、デスクトップ上で利用することができ、高度な機能やカスタマイズ性が特長です。
さまざまなオペレーティングシステムで利用することができます。
Web上のエディタ
Web上で動作するブラウザからアクセスできるエディタもあります。
専用のソフトウェアをインストールする必要がなく、どのデバイスからでも編集できるのが特長です。
Web上で動作する主なHTMLエディタの一覧表になります。
エディタ名 | 概要 | 特徴 |
---|---|---|
CodePen | コーディングとデザインを組み合わせたオンラインエディタ | リアルタイムのプレビューが可能 |
JSFiddle | JavaScript、HTML、CSSのコードを実行・テストするエディタ | 多数の外部ライブラリを利用可能 |
JS Bin | JavaScript、HTML、CSSのコードを共有・テストするエディタ | コラボレーション機能が備わっている |
CodeSandbox | オンラインの開発環境でプロジェクトを作成・実行するエディタ | フルスタックのアプリケーション開発が可能 |
フィーチャー豊富なHTMLエディタ
HTMLエディタには様々な便利な機能があります。
以下にその一部をご紹介します。
- コード自動補完
- 自動整形機能
- 色分けタグ
- プレビューモード
- エラーメッセージ表示
コード自動補完
HTMLエディタの一つの大きなメリットは、コードの自動補完機能です。
具体的には以下のようなことをします。
- 開始タグを入力すると自動的に対応する終了タグを挿入する
- 一部のコードを入力すると対応するコード片を提案してくれる
これにより、タイプミスを防ぐと共に、記述時間も大幅に短縮できます。
自動整形機能
自動整形機能は、HTMLコードを規則に基づいて整形してくれる機能です。
- インデントを自動的に整える
- タグを適切な位置に配置する
これにより、コードが読みやすくなり、他の人が見たときにも理解しやすくなります。
色分けタグ
色分けタグは、HTMLエディタの中でも特に役立つ機能のひとつ。
異なる種類のHTML要素(タグ、属性、値など)を異なる色で表示する機能です。
コードの見通しを良くし、エラーの特定やデバッグを容易にします。
プレビューモード
プレビューモードは、実際のWebブラウザで表示される際のページの見た目をリアルタイムで確認できる機能です。
コードを書きながらその結果をすぐに確認することができ、デザインの調整やエラーの修正が容易になります。
エラーメッセージ表示
HTMLエディタには、エラーメッセージ表示機能もあります。
コード内に問題がある場合、その箇所とエラーの内容を指摘してくれます。
これにより、問題の早期発見と修正が可能になります。
HTMLエディタ選びの要点
次に、HTMLエディタを選ぶ際のポイントをお伝えします。
- 操作の容易性
- 日本語対応
- 効率的なコーディング
- ミス防止
- 標準機能の対応
- 文字コードの容易な設定
- 動作環境の整合性
操作の容易性
HTMLエディタを選ぶ際には、まず操作の容易性を考えるべきです。
使い方が直感的で、使い慣れた操作方法が適用できるものが理想的です。
例えば、短い時間でコードを書き上げるためには、ショートカットキーを多く備えていることが有利です。
日本語対応
また、自分の母国語に対応しているかどうかも重要なポイントです。
エラーメッセージやヘルプドキュメンテーションが日本語で提供されていると、理解が簡単。
英語に自信のない方は特に、日本語対応のエディタを選ぶことをおすすめします。
効率的なコーディング
コーディングの効率が向上しやすい機能はこちら。
- エディタがコードの自動補完や自動整形
- シンタックスハイライト
これらの機能は一見些細なものに見えるかもしれませんが、長時間のコーディング作業では大きな差となります。
ミス防止
HTMLエディタのエラーメッセージ表示機能やシンタックスハイライト機能は、ミスを防ぐ上でとても重要です。
これらの機能により、ミスを即座に検出し、修正することが可能になります。
標準機能の対応
HTMLエディタは、基本的なテキスト編集機能を備えていることが必須です。
これにはコピーやペースト、検索や置換などが含まれます。
また、タブやスペースなどのインデントの設定も自由に変更できることが望ましいです。
文字コードの容易な設定
Webページを作成する際には、さまざまな文字コードを扱うことがあります。
そのため、HTMLエディタは異なる文字コードを簡単に設定できる機能を持っていることが重要です。
動作環境の整合性
最後に、自身の開発環境に適合するHTMLエディタを選ぶことが重要です。
使用しているOSやそのバージョン、さらには使用している他のソフトウェアとの互換性等を考慮する必要があります。
一押しのHTMLエディタ
次に、一押しのHTMLエディタを紹介します。
- VisualStudioCode
- サクラエディタ
- TeraPad
- Notepad++
- Dreamweaver
- SublimeText
- OnlineHTMLEDITOR
- mi
- CotEditor
VisualStudioCode
VisualStudioCodeは、マイクロソフトが開発したオープンソースのエディタで、軽量かつ高機能が特徴です。
多言語対応のシンタックスハイライトやデバッグ機能、Gitとの連携など、開発者にとって有用な機能が多数搭載されています。
サクラエディタ
サクラエディタは、多機能かつ軽量なフリーソフトウェアのテキストエディタで、シンプルな操作感で初心者でも使いやすいです。
マルチバイト文字にも対応しており、日本語を含む様々な文字コードの編集が可能です。
TeraPad
TeraPadは、高機能ながら軽快な動作が魅力のテキストエディタで、正規表現による置換やマクロ機能、FTPクライアントなどの機能を備えています。
また、多言語に対応したシンタックスハイライト機能も優れています。
Notepad++
Notepad++は、オープンソースのテキストエディタで、多数の言語に対応したシンタックスハイライトや、マクロ機能、プラグインによる拡張性など、多機能ながら軽快な動作が特徴です。
Dreamweaver
Dreamweaverは、Adobeが提供する高機能なWeb開発ツールです。
ビジュアルエディタとソースエディタが一体化しており、直感的な操作で高度なWebページを作成することが可能です。
SublimeText
SublimeTextは、その美しいユーザインターフェースと高速な動作、豊富な機能が魅力のエディタです。
多くのプラグインにより機能を拡張でき、多言語に対応したシンタックスハイライトも優れています。
OnlineHTMLEDITOR
OnlineHTMLEDITORは、Web上で動作するHTMLエディタで、どのデバイスからでもアクセスすることができます。
また、リアルタイムにHTMLのプレビューが見られる機能があり、コーディングの手間を軽減します。
mi
miは、Windows用のテキストエディタで、シンプルなUIにもかかわらず、高度な編集機能を持っています。
日本語に完全対応しており、軽快な動作と、自動保存、複数ファイルの一括編集など、使いやすさにこだわった設計が特徴です。
CotEditor
CotEditorは、Mac用の無料テキストエディタで、シンプルな操作感と高機能さが特徴です。
文字コードや改行コードの自動認識、シンタックスハイライトなど、日本語環境でのHTML編集に適した機能が揃っています。
HTMLエディタと共に使用する便利なツール
HTMLエディタと共に使うと便利なツールもいくつかあります。
以下にその一部を紹介します。
- ワイヤーフレーム作成ツール
- 差分チェックツール
- ソースコード管理ツール
- プロジェクト管理ツール
- 内部ドキュメンテーションツール
ワイヤーフレーム作成ツール
ワイヤーフレーム作成ツールは、Webサイトの構成やデザインを描き出すのに役立ちます。
HTMLコーディングを始める前に、ワイヤーフレームを作成することで、全体の構成を把握しやすくなります。
差分チェックツール
差分チェックツールは、ソースコードの変更箇所を視覚的に比較・確認するのに役立ちます。
バージョン管理を行っている場合や、何らかの変更が加えられたときにその違いを明確にするために利用されます。
ソースコード管理ツール
ソースコード管理ツールは、コードのバージョン管理を助けるツールで、多人数での開発や、過去のコードを確認したいときなどに重宝します。
GitやSVNなどが有名です。
プロジェクト管理ツール
プロジェクト管理ツールは、複数人での開発をスムーズに進めるために用います。
タスクの割り当てや進捗の管理、コミュニケーションのためのツールとして有効です。
TrelloやJiraなどがあります。
内部ドキュメンテーションツール
内部ドキュメンテーションツールは、開発の過程で生まれる内部ドキュメントを管理・共有するためのツールです。
ConfluenceやWikiなどがよく使われています。
セキュリティとネット環境
HTMLエディタにおけるセキュリティとネット環境について考えていきましょう。
- インターネット・セキュリティとHTMLエディタ
- SitemapCreator無料版
- BlueGriffon
- ez-HTML
- CrescentEve
インターネット・セキュリティとHTMLエディタ
HTMLエディタを利用する際には、インターネットのセキュリティも重要になってきます。
例えば、Web上のエディタを利用する際には、個人情報や機密情報が漏洩しないような安全な接続が必要です。
また、ダウンロードしたエディタが安全であるか、信頼できるソースから入手したものであるかを確認することも重要です。
SitemapCreator無料版
SitemapCreatorは、サイトマップの作成を自動化するツールです。
HTMLエディタと組み合わせて利用することで、大規模なWebサイトでもサイトマップを簡単に生成することができます。
これにより、ユーザーにとってわかりやすいサイト構造を提供することができます。
BlueGriffon
BlueGriffonは、WYSIWYG(What You See Is What You Get)形式のHTMLエディタで、直感的な操作が可能です。
Webページの見た目をそのまま編集できるため、初心者にとっては取り扱いやすいエディタと言えます。
ez-HTML
ez-HTMLは、Windows用の無料のHTMLエディタです。
シンタックスハイライトや自動補完機能など、初心者でも扱いやすい機能が搭載されています。
また、作成したHTMLのプレビューをブラウザで見ることができるので、即時に確認しながらコーディングを行うことが可能です。
CrescentEve
CrescentEveは、リッチなテキストエディタで、特に日本語環境での利用に適しています。
HTMLだけでなく、Markdownなど他のマークアップ言語にも対応しているため、広範な文書作成に利用することができます。
まとめ
当記事ではHTMLエディタについて、選び方や種類を解説してきました。
各種エディタの特徴や利用状況による選択のポイント、便利なツールの利用法などを理解し、最適なエディタ選びを行ってください。
それぞれのHTMLエディタには長所と短所があるため、自分のニーズに最も合うものを選びましょう。
適切なツールを使うことで、効率的かつ確実なWeb開発を進めることができます。