(最終更新月:2022年8月)
✔このような方へ向けて書かれた記事となります
「パブリックドメインって何?」
「パブリッドメインとフリー素材って同じもの?」
「フリー素材を使うときの注意点は?」
✔当記事を通じてお伝えすること
- パブリックドメインとは?
- フリー素材とパブリックドメインの違い
- フリー素材を使うときに気をつけること
- フリー素材集25選
- パブリックドメインでも気をつけなければ鳴らないこと
当記事を読めば、パブリックドメインとはどんなものかがわかるのはもちろん、よくあるフリー素材との違いやフリー素材を使うときの注意点まで理解できます。
ぜひ最後までご覧ください。
✔当記事の信頼性
当ブログは2019年12月から運営して、記事も250を超えました。
使っている画像は著作権には気をつけて、自前のスクリーンショットかフリー素材のどちらか。
一歩間違えるとトラブルの元になる著作権。
ぜひこれを機にパブリックドメインについて学び、今後のデザイン人生に役立てましょう。
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パブリックドメインとは?
パブリックドメインとは以下の条件のどれかを満たしたものになります。
- 著作権の保護期間を超過した
- 権利が放棄された
- 相続人がいない
あまり複雑にならないよう簡潔に説明します。
著作権の保護期間を超過した
日本での著作権保護期間は、著作者が著作物を創作したときから、著作者の死後70年までとなります。
著作権の保護期間とは、著作権が付与されている期間のこと。
つまり著作者の死後70年を超過したものは、パブリックドメインとなります。
※著作権が相続された場合を除きます
権利が放棄された
著作者が、創作物の著作権を放棄した場合もパブリックドメインとなります。
著作権を放棄するには、「著作権を放棄する」旨を公言するだけ。
著作権の放棄により第三者が害されない限りは、認められる権利です。
相続人がいない
著作者に相続人が不在で、死後70年を経過すればパブリックドメインとなります。
これはつまり、著作権が相続された場合はパブリックドメインとならないことを意味します。
相続されると著作権は有効です。
フリー素材とはパブリックドメインではない?
フリー素材はパブリックドメインとは限りません。
つまり、商用フリーであること = パブリックドメインではないのです。
違いを理解せずに使用している人も多く、トラブルの元になりかねません。
以下4つの特徴を理解し、何が違うのかを明確にしておきましょう。
- フリー素材
- ロイヤリティフリー
- CCライセンス
- GPL
フリー素材とは?
フリー素材とは、無料で取得できるデジタルデータ(画像など)のことをいいます。
具体的にフリー素材は以下の2種類に分けられます。
- 利用規約の範囲で使って良いとされている
- パブリックドメインのもの
例えばフリー素材を載せたサイト「Unsplash」は、利用規約の範囲で使って良いとされています。
「Unsplash」のライセンスをご覧ください。
Unsplash grants you an irrevocable, nonexclusive, worldwide copyright license to download, copy, modify, distribute, perform, and use photos from Unsplash for free, including for commercial purposes, without permission from or attributing the photographer or Unsplash. This license does not include the right to compile photos from Unsplash to replicate a similar or competing service.
unsplash.com/license
以下の2点が主に書かれています。
- 写真のダウンロードやコピー、編集などができるライセンスを無料で付与
- Unsplashと類似または競合するサービスを複製してはいけない
つまり著作権がないわけではなく、一定の条件下で使える著作権がついているというイメージです。
ロイヤリティフリーとは?
ロイヤリティフリーとは、使用許諾の範囲内で、回数や用途を問わず使って良いとされるライセンスです。
許諾時にお金がかかる場合も多いですが、使用料が無料のため、「フリー」と表現されています。
こちらもライセンスの一種であるため、パブリックドメインとは異なります。
また取得にはお金がかかる分、使用時の制限が少ない点がフリー素材との違いです。
CCライセンス(クリエイティブ・コモンズ・ライセンス)とは?
CCライセンス(クリエイティブ・コモンズ・ライセンス)とは、第三者がどこまで使えるかの意思表示ツールです。
以下のように段階ごとに分かれており、左が一番強い権利を表し、一番右「PD」はパブリックドメインを意味します。
それぞれの表示に従って、利用しなければなりません。
ソフトウェア特有のライセンス「GPL」について
GPLとは、フリーソフトウェの開発や配布で使われる、ソフトウェアの利用条件などを定めたライセンスのことをいいます。
GPLで公開されているソフトウェアを変更することや自身のプログラムに組込むことができます。
ただし、公開時にはGPLを適用しなければならないとされています。
使用・編集などは自由ですが、完全に著作権が無いわけではないところが、パブリックドメインとは異なりますね。
フリー素材で気をつけること
フリー素材の「フリー」は、取得が無料ということです。
著作権フリーやロイヤリティフリーの「フリー」とは異なるので注意が必要になります。
具体的には、パブリックドメインのものもありますが、使用時に制限があるものも。
例えば以下の例をご覧ください。
- Unsplash:取得した画像を編集しUnsplashと同じような業態をおこなうのは禁止
- Pixabay:取得した画像をそのまま転売するような行為が禁止
それぞれ完全に自由なわけではないので、規約を読んで、取り扱いに気をつけましょう。
商用フリーの素材集 10選|おすすめは?
商用フリーの素材を探してますか?
こちらで10種類のサイトをご紹介します。
- unsplash
- Pixabay
- O-DAN
- パブリックドメインQ
- 600dpi
- Pixinio
- メトロポリタン美術館
- GAHAG
- NGA(米国国立美術館)
- ShotStash
それぞれサイトなどで使用は可能ですが、パブリックドメインとは限りませんので各サイトの規約を理解して使いましょう。
unsplash
Unsplashはいわゆるフリー素材を集めたサイトです。
ブログやホームページに載せる分には問題ないものが多く、種類も豊富なので私も愛用してます。
Pixabay
Pixabayもフリー素材を集めたサイトで、Unsplashで見つからないときなど愛用しています。
O-DAN
O-DANは、unsplashやPixabayなどを取りまとめたサイトです。
各サイトの規約によるので、商用フリーを確認したうえで使用しましょう。
パブリックドメインQ
パブリックドメインQの画像は、完全著作権フリー(パブリックドメイン)とされています。
600dpi|パブリックドメイン美術館
美術系商品でパブリックドメインのものが紹介されています。
Pixinio
こちらはフリー素材集です。利用規約はこちら。
メトロポリタン美術館
美術品49万点がパブリックドメインで公開されています。(規約はこちら)
GAHAG
パブリックドメインの画像が揃っています。
NGA(米国国立美術館)
ワシントンDCにある国立美術館は、約50,000枚の有名画家などによる作品を無料公開しています。(規約はこちら)
ShotStash
サイトは英語のみですが、規約に記載のとおり、CC0ライセンスの作品が公開されています。
パブリックドメインでもこれだけは気をつけよう
もしパブリックドメインの作品だとしても一応以下の3つだけ注意事項として頭に入れておきましょう。
- 二次的著作物
- 著作隣接権
- 著作者人格権
二次的著作物の利用
二次的著作物とは、原作を元に新しい作品を作ること。
原作の著作権が消滅していても、二次的著作物の著作者には著作権があります。
使おうとしている画像が誰に作られたのかをきちんと確認しておく必要があるでしょう。
※参考:月間総務オンライン
著作隣接権
著作隣接権とは、著作物そのものではなく、伝達する方法についての権利です。
例えば、以下のようなものがあります。
- 放送権
- 録音権
- 録画権
- 貸与権
著作物に著作権がなかったとしても、著作隣接権の侵害は別物になります。
参考:文化庁|著作隣接権
著作者の人格権
著作者人格権とは、著作権とは異なり、著作者の名誉や人格を毀損しないための権利です。
著作権がないからといって、著作者の思いに反するようなことをすると、トラブルとなってしまう可能性があります。
参考:e-gov|著作権法
まとめ:フリー素材といっても完全に自由なわけではない
当記事の内容をまとめます。
- パブリックドメインとは、著作権が完全に無いことをいう
- フリー素材とパブリックドメインは違う
- パブリックドメインでも完全に好きなことができるわけではない
画像を扱っていると、著作権が気になる気持ちはよくわかります。
ぜひこちらの記事を参考に、パブリックドメインとは何かはもちろん、フリー素材との違いも理解して、画像の取り扱いに日々気をつけましょう。