(最終更新日:2023年7月)
✔このような方へ向けて書かれた記事となります
「Pythonで小数点以下を切り捨てる方法は??」
「Pythonの切り捨て関数の使い方が知りたい」
「Pythonで実際に小数点を切り捨てる例を見たい」
✔当記事を通じてお伝えすること
- Pythonでの小数点切り捨ての基本知識
- Pythonにおける切り捨て関数の使い方とその応用
- Pythonを用いた小数点切り捨ての実例
当記事では、Pythonによる小数点切り捨ての基本的な方法から、さまざまな関数を利用した応用例まで、具体的なコードを交えて詳しく解説しています。
ぜひ最後までご覧ください。
Pythonでの小数点操作の重要性
こちらでは、Pythonで小数点を操作する際の重要性についてお伝えします。
- 小数点を扱う際の注意点
- 小数点に関わるデータタイプ
- 代表的な小数点操作
小数点を扱う際の注意点
小数点数は、コンピュータでは近似値として扱われることが多く、完全な精度で表現されないことがあります。
計算結果に誤差が生じ、意図しないものとなる場合があるのです。
とくに、金融や科学技術分野では、この誤差が問題になります。
小数点に関わるデータタイプ
Pythonにおいて、小数点数は、浮動小数点数として扱われます。
小数点以下の値を含む数値を表現する型として、float
型が一般的です。
またdecimal
モジュールを用いることで、より高い精度で小数点数を扱えます。
代表的な小数点操作
代表的な小数点操作ついて見ていきましょう。
以下の3つが主なもので、その意味も改めて確認してください。
- 切り捨て
- 切り上げ
- 四捨五入
切り捨て
小数点以下を切り捨てる操作では、数値の小数部分を切り捨てて整数部分だけを残します。
この操作は、math.floor()関数やint()関数を使用することで実現可能です。
import math
x = 3.14
y = math.floor(x) # math.floor()関数を使って小数点以下を切り捨てる
print(y) # 出力: 3
z = int(x) # int()関数を使って小数点以下を切り捨てる
print(z) # 出力: 3
切り上げ
小数点以下を切り上げる操作では、小数部分がある場合、整数部分を1増やします。
これにはmath.ceil()関数を使いましょう。
import math
x = 3.14
y = math.ceil(x) # math.ceil()関数を使って小数点以下を切り上げる
print(y) # 出力: 4
四捨五入
四捨五入は、小数部分が0.5以上の場合は切り上げ、それ以外は切り捨てる方法です。
round()関数を使用することで簡単に実現できます。
x = 3.6
y = round(x) # round()関数を使って四捨五入する
print(y) # 出力: 4
詳しくはこちらでご覧ください。
Pythonで小数点を切り捨てる方法
こちらでは、Pythonで小数点を切り捨てる具体的な方法を解説します。
- math.floor()関数の利用
- int()関数の利用
- math.floor()とint()の違い
math.floor()関数の利用
math.floor()関数は、引数として与えられた数値以下の最大の整数を返します。
この関数はmathモジュール内に含まれているため、使用する前にimport math
としてモジュールをインポートする必要があります。
math.floor(3.7)
int()関数の利用
int()関数は、小数点数を整数に変換する際に、小数部分を切り捨てます。
これはmath.floor()関数と似た振る舞いをしますが、int()はデータ型の変換をおこなう主な目的があります。
int(3.7)
math.floor()とint()の違い
math.floor()関数とint()関数は似たように見えますが、役割は以下のように異なります。
- math.floor:数学的な切り捨て
- int:型変換
また、負の数に対しては異なる振る舞いを示します。
- math.floor(-3.7) #出力:-4
- int(-3.7) #出力:-3
Pythonで小数点を切り上げる方法
こちらでは、Pythonで小数点を切り上げる方法を解説します。
- math.ceil()関数の利用
- コード例とその実行結果
math.ceil()関数の利用
math.ceil()関数は、引数として与えられた数値以上の最小の整数を返します。
この関数もmathモジュール内に含まれているため、使用する前にimport math
としてモジュールをインポートする必要があります。
math.ceil(3.7) #出力:4
コード例とその実行結果
こちらはceil関数で切り上げをおこなう例です。
import math
# 切り上げ
number = 3.7
result = math.ceil(number)
print(f"Ceiling of {number} is {result}")
# 出力
# "Ceiling of 3.7 is 4"
Pythonで小数点を四捨五入する方法
こちらでは、Pythonで小数点を四捨五入する方法について解説します。
- round()関数の利用
- format()関数の利用
round()関数の利用
round()関数は、最も近い整数に四捨五入します。
小数点以下の桁数を指定も可能。
round(3.7) #出力:4
round(3.746, 2) #出力」3.75
format()関数の利用
format()関数を使用することで、文字列として四捨五入した値を得られます。
format関数は、数値を整形した文字列として出力する場合に特に便利です。
number = 3.746
formatted_number = format(number, '.2f')
print(f"Rounded to two decimal places: {formatted_number}")
“Rounded to two decimal places: 3.75” と出力します。
無限大への丸め処理の説明
こちらでは、Pythonで無限大への丸め(Round Toward Infinity、RI)について説明します。
- Round Toward Infinity
- RI
Round Toward Infinity
無限大への丸め(Round Toward Infinity)は、正の数値では切り上げ、負の数値では切り捨てをおこなう丸め方です。
Pythonではmathモジュールのcopysign()関数とceil()関数を組み合わせることで実現できます。
import math
def round_toward_infinity(x):
return math.copysign(math.ceil(abs(x)), x)
number = 3.2
result = round_toward_infinity(number)
print(f"Round Toward Infinity of {number} is {result}")
“Round Toward Infinity of 3.2 is 4.0” と出力します。
RI
RIはRound Toward Infinityの略です。
これは特に金融計算などで利用されることがあります。
RIは数値を可能な限り大きくするため、絶対値が増加します。
Pythonでの小数点操作の比較と選択
こちらでは、Pythonでの小数点操作のそれぞれの方法とその適用シーンについてまとめます。
- それぞれの方法の適用シーンや特徴
- 初心者におすすめの手法や注意点
それぞれの方法の適用シーンや特徴
各操作は、それぞれ適した場面で使うようにしましょう。
- 切り捨て:値を小さくしたい場合
- 切り上げ:逆に値を大きくしたい場合
- 四捨五入:最も近い整数にしたい場合
初心者におすすめの手法や注意点
初心者は、基本的な関数の使い方から始めると良いでしょう。
- round()
- int()
- math.ceil()
- math.floor()
ただし、小数点数の精度と丸め誤差に注意が必要です。
round関数については詳しくこちらをご覧ください。
int関数についてはこちらをどうぞ。
まとめ
Pythonで小数点操作を行う方法は多岐にわたりますが、それぞれの手法には適切な使用シーンがあります。
基本的な関数から始めて、必要に応じて更なる関数やモジュールを学んでいくことが重要です。
また、数値計算では丸め誤差に注意し、正確性を確保する必要があります。
これらの知識を活かして、Pythonでの小数点操作を効果的に活用しましょう。