MySQLとMariaDBそれぞれの特徴・メリットを徹底比較

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(最終更新月:2023年11月)

✔以下の疑問をお持ちの方へ

「MySQLとMariaDBの違いは何か?」

「MySQLとMariaDBの操作方法を知りたい」

「MySQLとMariaDBの具体的な使い方を学びたい」

✔当記事でクリアにする内容

  • MySQLとMariaDBの概要とその特性
  • MySQLとMariaDBの具体的な操作方法とその適用
  • MySQLとMariaDBの活用例

当記事では、MySQLとMariaDBの基本的な使い方から、それぞれの特性を活かした応用例までを、具体的な例を挙げながらわかりやすく説明しています。

ぜひ最後までご覧ください。

筆者プロフィール

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【現職】プロダクトマネージャー

【副業】ブログ(月間17万PV)/YouTube/Web・アプリ制作

「プログラミング × ライティング × 営業」の経験を活かし、30後半からのIT系職へシフト。当サイトでは、実際に手を動かせるWebアプリの開発を通じて、プログラミングはもちろん、IT職に必要な情報を提供していきます。

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MySQLとMariaDBの基本

こちらでは、MySQLとMariaDBの基本についてお伝えしていきます。

  • データベースとは?
  • MySQLとMariaDBについて

データベースとは?

データベースは情報を効率的に格納、管理、取り出すためのシステムです。

具体的には、CREATE DATABASEのようなコマンドを使用して作成されるもので、多くのアプリケーションで必須の要素となっています。

初心者にとっては、データベースを理解することが、データ駆動型の世界での第一歩となるでしょう。

MySQLとMariaDBについて

MySQLとMariaDBは、共にリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)のひとつです。

実は、MariaDBはMySQLから派生したもので、以下のようなSQL文は共通して使用できます。

SELECT * FROM table_name;

これらの違いや特徴を、当記事を通じて詳しく解説します。

MySQLとMariaDBの共通点

こちらでは、MySQLとMariaDBの共通点についてお伝えしていきます。

「共通点」を知ることで、どちらを選択するべきかの基準を明確にすることができるでしょう。

  • ACID規格の遵守
  • SQLの互換性
  • オープンソースの特性
  • 各ソフトウェアのセキュリティ

ACID規格の遵守

MySQLとMariaDBは、COMMITやROLLBACKのコマンドを使用して、このACID規格を厳格に遵守しています。

ACIDとは、データベーストランザクションが確実性を持つための4つの特性(原子性、一貫性、独立性、持続性)のこと。

データの整合性を保ちながらトランザクションを安全に処理できるのです。

SQLの互換性

MySQLとMariaDBは、基本的なSQLクエリに関してはほとんど互換性があります。

以下のようなコマンドはどちらのデータベースでも同様に動作します。

INSERT INTO table_name VALUES (value1, value2);

初心者にとって、この共通性は学習の助けとなるでしょう。

オープンソースの特性

MySQLおよびMariaDBは、オープンソースとして提供されています。

GPLなどのライセンスの下で、ソースコードが公開されているのです。

その恩恵は以下のとおり。

  • 利用者はこれにより、自由にコードの改変やカスタマイズが可能
  • コミュニティからのフィードバックや修正が積極的におこなわれる

オープンソースの特性を理解することは、適切なデプロイメントやカスタマイズの方針を決定する際の参考となるでしょう。

各ソフトウェアのセキュリティ

セキュリティはどのデータベースにとっても重要な要素です。

MySQLとMariaDBは、GRANTREVOKEなどのコマンドを使ってアクセス権限の制御をおこなえます。

また、SSL/TLSを使用してデータの暗号化通信をサポートしています。

これにより、データの取扱いやアクセス時の安全性を高めることが可能です。

MySQLとMariaDBの主要な違い

こちらでは、MySQLとMariaDBの主要な違いについてお伝えしていきます。

この違いを理解することで、特定の要件や目的に応じた選択が容易になるでしょう。

  • JSONデータの取扱い
  • 独特の機能
  • ユーザ認証と暗号化
  • スレッドプーリング

JSONデータの取扱い

MySQLはバージョン5.7以降、JSON_TYPE()JSON_EXTRACT()などの関数を通じて、JSONデータのサポートを強化しています。

なぜならJSONデータは近年のアプリケーション開発でよく用いられるデータ形式だからです。

一方、MariaDBは異なるアプローチを取っており、動的カラムとしてのJSONサポートや、異なる関数セットを提供しています。

独特の機能

MariaDBはMySQLから派生したものの、独自の機能や拡張を多数持っています。

例としては、AriaストレージエンジンやTokuDBのサポートなどです。

これらの機能は、特定のシナリオや要件に適している場合があります。

ユーザ認証と暗号化

ユーザ認証とデータの暗号化は、データベースのセキュリティを保持する上での重要な要素です。

  • MySQL
    caching_sha2_passwordmysql_native_passwordなどの認証プラグインを提供し、安全なパスワード認証をサポート
  • MariaDB
    ed25519PAMといった独自の認証方法を提供

暗号化に関しても、両者はデータの暗号化、データベースの暗号化、接続の暗号化をサポートしています。

AES_ENCRYPTAES_DECRYPTのような関数を使用してデータを暗号化・複合化することが可能です。

スレッドプーリング

スレッドプーリングは、データベースのパフォーマンスとスケーラビリティを向上させるためのテクニックです。

MariaDBは、このスレッドプーリングを初めからサポートしており、高い接続数のシナリオでのパフォーマンス向上を目指しています。

一方、MySQLも近年のバージョンでスレッドプーリングのサポートを強化してきました。

この機能は、以下のようなコマンドでその状態を確認できます。

SHOW STATUS LIKE 'Threadpool%'

データタイプとデプロイメント

こちらでは、「データタイプとデプロイメント」に関してお伝えしていきます。

データの種類やデプロイの方法を理解することで、効率的なデータ管理と安定した運用が期待できます。

  • 使用データタイプの違い
  • デプロイメントの特性
  • ドキュメントストアの相違

使用データタイプの違い

MySQLとMariaDBは、さまざまなデータタイプをサポートしていますが、一部のデータタイプには微妙な違いがあります。

例えばMariaDBは、DYNAMIC COLUMNという特殊なデータタイプを持っており、動的なカラムの追加や削除が可能です。

一方、MySQLはJSONデータタイプのサポートを強化しています。

デプロイメントの特性

デプロイメントは、データベースの設定やデプロイ方法に関連するものです。

  • MySQL: MySQL InnoDB Clusterというクラスタリングソリューションを提供
  • MariaDB: Galera Clusterをサポートしており、マルチマスターレプリケーションを容易に実現

これらの特性を理解することで、適切なデプロイメント戦略を選択できます。

ドキュメントストアの相違

両者はリレーショナルデータベースシステムとして知られていますが、最近のバージョンではNoSQL機能も組み込まれています。

MySQL 8.0では、MySQL Document StoreというNoSQLドキュメントストア機能が追加され、JSONドキュメントの保存と取得が容易になりました。

一方、MariaDBは、CONNECTストレージエンジンを介して、さまざまなデータフォーマットや外部データベースとの連携をサポートしています。

RDBMSの最適な選択

こちらでは、RDBMSの最適な選択方法について見ていきましょう。

適切なRDBMSを選択することで、パフォーマンスと効率性を最大化できます。

  • ストレージエンジンの選択
  • ライセンスの考慮
  • クエリ最適化とパフォーマンス
  • Oracleデータベースとの互換性

ストレージエンジンの選択

MySQLとMariaDBは複数のストレージエンジンをサポートしています。

  • InnoDB: トランザクションのサポートとACIDの遵守に強いエンジン
  • MariaDBのAriaTokuDB: 特定の用途に特化したエンジンとして提供

ストレージエンジンの選択は、パフォーマンスやデータの整合性に大きな影響を与えるため、用途に応じて適切に選択しましょう。

ライセンスの考慮

オープンソースRDBMSを使用する際、ライセンスは重要な考慮点となります。

MySQLはOracleによって管理され、GPLライセンスの下で提供されていますが、商用ライセンスも選択可能です。

一方、MariaDBは完全にGPLの下で提供されています。

プロジェクトの要件や将来的なビジネスモデルに応じて、適切なライセンスを選択してください。

クエリ最適化とパフォーマンス

データベースの効率的な運用のためには、クエリの最適化が不可欠です。

EXPLAINコマンドによりクエリプランを調査することで、以下のようなことをおこないます。

  • パフォーマンスボトルネックを特定
  • インデックスの追加
  • クエリの書き換え

また、MySQLとMariaDBは、パフォーマンススキーマや情報スキーマといったツールを提供しており、詳細なパフォーマンス監視が可能です。

Oracleデータベースとの互換性

Oracleデータベースは、業界で広く利用されている商業RDBMSのひとつです。

一部の企業やプロジェクトでは、コスト削減や特定の機能ニーズのために、OracleからMySQLやMariaDBへの移行を検討することがあります。

MariaDBのOracle modeは、OracleのSQL文法や関数に対する一部の互換性を持てるもの。

しかし完全な移行には、データの変換やアプリケーションの再設計が必要な場合があるため、注意が必要です。

MySQLからMariaDBへの切り替え

こちらでは、MySQLからMariaDBへの切り替えについてお伝えしていきます。

適切な移行戦略を選択することで、スムーズにデータベースを移行できるでしょう。

  • 切り替えの可能性
  • 切り替え時のポイント

切り替えの可能性

MariaDBはMySQLのフォークとして開発が開始され、多くのバージョンではデータファイルやAPI、プロトコルが互換性を保持しています。

物理的なデータファイルの移行やアプリケーションの接続情報の変更など、比較的シンプルな手順での切り替えが可能です。

ただしバージョンや独自の設定、使用している機能によっては注意が必要です。

切り替え時のポイント

切り替えを行う際は、以下の点を特に考慮することが推奨されます。

  • データのバックアップ
    mysqldumpなどのツールを使用して、移行前の全データのバックアップを取得します。
  • 機能のテスト
    切り替え後、全てのアプリケーション機能の動作テストをおこなうことで、問題点を早期に特定します。
  • パフォーマンスの監視
    切り替え後、SHOW PROCESSLISTやパフォーマンススキーマなどを使用して、データベースの動作を監視します。

MySQLとMariaDBの違いを一覧で

こちらでは、MySQLとMariaDBの主な違いを一覧形式でまとめてお伝えします。

この一覧を参照することで、各データベースの特徴や適用シナリオを瞬時に把握することができます。

  • 大きな違いの要約
  • 選択する際の注意点

大きな違いの要約

以下の表に、MySQLとMariaDBの主な違いをまとめています。

この表は、MySQLとMariaDBの開発背景、ライセンス形態、ストレージエンジンの選択肢、および提供するエクステンションの違いを比較しています。

特徴MySQLMariaDB
開発背景Oracle Corporationが所有・開発MySQLの元開発者によって開始されたプロジェクト
ライセンスGPLライセンス、商用バージョンも存在GPLライセンスのみ
ストレージエンジン主にInnoDBを推進独自のストレージエンジン(Aria、TokuDBなど)提供
エクステンション標準的な機能に限定Oracle互換モード、動的カラムなどの拡張機能

選択する際の注意点

以下は、MySQLとMariaDBを選択する際に考慮すべきいくつかのポイントを表にまとめたものです。

考慮事項MySQLの特徴MariaDBの特徴
長期的サポートOracleによる強力なサポート体制。
定期的なアップデート提供
コミュニティ主導のサポート。
定期的なアップデートと独自の改良
コミュニティの活発さ大規模で広範なユーザーと開発者コミュニティアクティブで情熱的なコミュニティ。
オープンソースプロジェクトへの強い支持
コスト商用ライセンスが必要な場合がある。
一般的にはGPLライセンス
GPLライセンスのみ。
オープンソースとして完全に無料
特定の機能や要件広範なエンタープライズ機能。
高度なセキュリティとスケーラビリティ
独自のストレージエンジンと機能。
拡張性とカスタマイズ性に優れる

この表は、MySQLとMariaDBを選択する際の長期的サポートの可用性、コミュニティの活発さ、コスト、そして特定の機能や性能要件を満たす能力を比較しています。

それぞれのデータベースには独自の強みがあり、プロジェクトの特定のニーズに応じて適切な選択をすることが重要です。

データ統合について

こちらでは、データ統合の重要性とその役割についてお伝えしていきます。

データ統合を適切に行うことで、ビジネスの意思決定や戦略策定が効率的におこなえるでしょう。

  • データチームが革新を起こすために
  • データ統合の役割

データチームが革新を起こすために

現代のビジネス環境において、データは組織の成長と革新を駆動する中心的役割を果たしています。

データチームは、データの収集、分析、活用を通じて、新しいビジネスチャンスを発見したり、既存の業務プロセスを最適化したりすることが期待されます。

SQL JOINETLツールを使用して、異なるソースからのデータを統合することで、より包括的なビューを得られます。

データ統合の役割

データ統合は、異なるデータソースやフォーマットのデータを一元的統一的な形式に変換し、アクセスや分析を容易にするプロセスのこと。

以下のようなメリット・特徴があります。

  • データウェアハウスやデータレイクといったストレージソリューションを利用して、大量のデータを効果的に管理・分析できる
  • 異なる部門やシステム間での情報の一貫性を保ち、ダブル入力の排除やデータの信頼性向上などの利点がある
  • ビッグデータの時代においては、さまざまなソースからの情報を迅速に取り込み、分析する能力が競争力の源泉となっている

具体的なツールとしては、Apache Kafka, Apache NiFiや商業製品のTalendInformaticaなどがあり、これらを活用することでデータの流れを効果的に制御し、統合できるのです。

よくある質問と答え

MySQLとMariaDBにおけるよくある質問をまとめました。

MySQLとMariaDB、どちらが優れているのですか?

「優れている」というのは目的や用途によって変わります。

一般的に、特定の機能やライセンスモデルを基に選択することを推奨します。

MariaDBへの移行は難しいのですか?

初期のバージョンでは、MySQLからMariaDBへの移行は比較的シンプルでした。

しかし、時間と共に両者の違いが増えてきたため、詳細なテストと計画が必要です。

両者のパフォーマンスには大きな違いはありますか?

パフォーマンスは使用するハードウェアや設定、クエリの特性などによって大きく変わります。

ベンチマークテストを行い、自分の環境での性能を確認することがおすすめです。

まとめ

当記事では、MySQLとMariaDBについて学習してきました。

MySQLとMariaDBは、共に強力なRDBMSであり、多くの共通点を持ちながらも独自の特徴や機能を有しています。

選択をする際は、必要な機能、ライセンス、サポートの観点から総合的に判断することが重要です。

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