(最終更新月:2023年5月)
✔以下の疑問をお持ちの方へ向けた記事です
「SQLのSUBSTRING関数とは何で、どのように使うのだろうか?」
「SQLのSUBSTRING関数の使い方を学びたい」
「SQLのSUBSTRING関数の具体的な使用例を見て理解したい」
✔この記事を読むことで得られる知識
- SQLのSUBSTRING関数の基本的な使い方
- SUBSTRING関数の応用法
- SQLのSUBSTRING関数を用いた具体的な使用例
この記事では、SQLのSUBSTRING関数の基本的な使い方から、その応用法まで、具体的な例を交えて詳細に説明します。
ぜひ最後までお読みください。
✔流し聞きOK】動画で見て、聞いて学びたい方はこちら
SQLのsubstringを理解するための前提知識3選
ここでは、文字列の基本概念とSQLにおける文字列データ型について解説します。
- 文字列の基本概念
- SQLにおける文字列データ型
- SQLと文字列操作の必要性
文字列の基本概念
文字列とは、文字が一定の順序で連なったものを指します。
例えば、“Hello, World!” や “123 Main St” などはすべて文字列です。
文字列はプログラムの中で非常に頻繁に使われ、さまざまな場面で利用されます。
SQLにおける文字列データ型
SQLでは、文字列を扱うためのデータ型として以下のようなものがあります。
- CHAR
- VARCHAR
- TEXT
これらはそれぞれ異なる特性を持っており、適切な型を選択することで効率的なデータ操作が可能になります。
また、これらのデータ型に対してSQLは多くの文字列操作関数を提供しており、そのひとつがSUBSTRING関数です。
SQLと文字列操作の必要性
SQLにおいて、文字列操作はとても大切。
なぜなら文字列は、データを操作する際に頻繁に使われるからです。
その中でも、部分的な文字列を取り出す操作は非常に多いので、SQLにはSUBSTRING関数が用意されています。
この関数の使い方を覚えることで、より効率的にデータ操作を行うことが可能になるのです。
SQLのSUBSTRING関数とは
ここでは、SUBSTRING関数の定義と目的、基本的な書式、そして異なるSQL環境でのSUBSTRING関数について解説します。
- SUBSTRING関数の定義と目的
- SUBSTRING関数の基本的な書式
- 異なるSQL環境でのSUBSTRING関数
SUBSTRING関数の定義と目的
SUBSTRING関数はSQLの内蔵関数で、文字列から一部を取り出すために使用します。
SUBSTRING関数を使うと、”hello world”という文字列から”world”だけを取り出す、といった操作が可能です。
このような部分的な文字列を取り出す能力は、文字列を操作する上で極めて重要といえるでしょう。
SUBSTRING関数の基本的な書式
SUBSTRING関数の基本的な書式は こちら。
SUBSTRING(string FROM start FOR length)
それぞれ以下のようなパーツで成り立ちます。
- string :操作対象の文字列
- start:取り出しを開始する位置(1から開始)
- length:取り出す長さ
もし FOR length を省略した場合、start 位置から最後までが取り出されます。
異なるSQL環境でのSUBSTRING関数
ほとんどのSQL環境でSUBSTRING関数は同じように動作しますが、一部の環境では異なる名前や書式を用いる場合があります。
たとえば、MicrosoftのSQL Serverでは、以下のような形式になります。
SUBSTRING(string, start, length)
そのため、特定のSQL環境で作業する場合は、その環境特有のドキュメンテーションを参照することを推奨します。
SUBSTRING関数の使用例
このセクションでは、SUBSTRING関数の様々な使用例をご紹介します。
単純な使用から複雑な使用まで、また他の関数との組み合わせや、SELECT句、WHERE句、UPDATE句での使用についても解説します。
- 単純なSUBSTRINGの使用
- 複雑なSUBSTRINGの使用
- SUBSTRINGと他の関数の組み合わせ
- SUBSTRING関数の使用:SELECT句、WHERE句、UPDATE句
単純なSUBSTRINGの使用
まずは基本的な使用法から見ていきましょう。
たとえば、”hello world”から”world”を取り出すには以下のように書きます。
SELECT SUBSTRING('hello world' FROM 7 FOR 5);
これは、文字列’hello world’から7文字目から始まる5文字の部分文字列を取り出します。
複雑なSUBSTRINGの使用
複雑な使用例として、文字列の中から特定のパターンを探す場合を考えます。
例えばメールアドレスからドメイン名を抜き出す場合は、次のように書きましょう。
SELECT SUBSTRING(email FROM POSITION('@' IN email) + 1);
これは、メールアドレス内の’@’の位置から始まる部分文字列(つまり、ドメイン名)を取り出します。
SUBSTRINGとほかの関数の組み合わせ
SUBSTRING関数は、ほかのSQL関数と組み合わせて使用できます。
たとえば、LENGTH関数と組み合わせて、文字列の最後の3文字を取り出す場合は以下のようになります。
SELECT SUBSTRING(string FROM LENGTH(string) - 2);
これは、文字列の長さから2を引いた位置(つまり、後ろから3文字目)から部分文字列を取り出します。
SUBSTRING関数の使用:SELECT句、WHERE句、UPDATE句
SUBSTRING関数はSELECT句、WHERE句、またUPDATE句の中で使用できます。
例えば、UPDATE句での使用例を以下に示します。
UPDATE employees SET email = SUBSTRING(email FROM 1 FOR POSITION('@' IN email) - 1);
これは、すべての従業員のメールアドレスを’@’の前の部分(つまり、ユーザー名)に更新します。
LEFT関数とRIGHT関数の紹介
このセクションでは、SQLのLEFT関数とRIGHT関数について説明します。
これらの関数は、特定の文字列の左端または右端の部分文字列を抽出するのに使用されます。
以下のトピックを取り上げます。
- LEFT関数とその使用例
- RIGHT関数とその使用例
LEFT関数とその使用例
LEFT関数は、文字列の最初のn文字を返します。
nは第二引数で指定してください。
たとえば、次のSQLクエリは文字列’Hello World’の最初の5文字を返します。
SELECT LEFT('Hello World', 5);
このクエリは’Hello’という結果を返します。さまざまなビジネスシナリオで使用され、特に固定幅のデータフィールドを扱う際に便利です。
RIGHT関数とその使用例
RIGHT関数は、LEFT関数とは反対に、文字列の最後のn文字を返します。
以下のSQLクエリで返されるのは、文字列’Hello World’の最後の5文字です。
SELECT RIGHT('Hello World', 5);
このクエリは’World’という結果を返します。RIGHT関数も同様に多くのビジネスシナリオで使用されます。
よくあるエラーとその対処法
このセクションでは、SQLのSUBSTRING関数を使用する際にしばしば発生するエラーとその対処法について説明します。
具体的には、以下のトピックを取り上げます。
- 引数の範囲エラー
- データ型の不一致エラー
引数の範囲エラー
SUBSTRING関数を使用するときによく見られるエラーのひとつは、範囲指定が正しくない場合に発生します。
たとえば、開始位置や長さとして負の値を指定すると、エラーが発生します。
これを解決するには、指定する引数が常に正の整数であることを確認する必要があります。
データ型の不一致エラー
別の一般的なエラーは、数値や日付データ型に対してSUBSTRING関数を使用しようとしたときに発生します。
なぜエラーになるかというと、SUBSTRING関数は文字列に対してのみ動作するからです。
このエラーを解決するには、SUBSTRING関数が適用される前に、対象となるデータを文字列データ型に変換する必要があります。
実践編:SUBSTRING関数
このセクションでは、具体的なビジネスシナリオに基づいたSUBSTRING関数の使用例をご紹介します。
以下の内容をカバーします。
- 日付文字列から年月日を取り出す
- 商品コードからカテゴリを判定する
- メールアドレスからドメイン部分を取り出す
日付文字列から年月日を取り出す
まず初めに、日付文字列から特定の部分を抽出する例を見てみましょう。
たとえば、「20230518」のような形式の日付から、年(”2023″)を取り出すには、SUBSTRING関数を以下のように使用します:
SELECT SUBSTRING('20230518', 1, 4);
商品コードからカテゴリを判定する
次に、商品コードの一部を利用して、商品のカテゴリを特定するケースを考えてみましょう。
例えば、「ELEC-01」のような形式の商品コードから、商品カテゴリ(この場合は「ELEC」)を取り出すには、以下のようにSUBSTRING関数を使用します。
SELECT SUBSTRING('ELEC-01', 1, 4);
メールアドレスからドメイン部分を取り出す
最後に、メールアドレスからドメインを取り出す例を見てみましょう。
メールアドレス「example@gmail.com」からドメイン部分(「gmail.com」)を取り出すには、以下のようにSUBSTRING関数を使用します。
SELECT SUBSTRING('example@gmail.com', POSITION('@' IN 'example@gmail.com') + 1);
次のセクションでは、SUBSTRING関数をより深く理解するために知るべき事項を詳しく説明します。
SQLのSUBSTRING関数をより深く理解する
このセクションでは、SUBSTRING関数をより深く理解するための追加情報を提供します。
以下の内容をカバーします。
- SUBSTRING関数と他の文字列操作関数との比較
- SQL標準以外のSUBSTRING関数
SUBSTRING関数と他の文字列操作関数との比較
SUBSTRING関数は非常に便利で汎用的な文字列操作関数ですが、SQLには他にも様々な文字列操作関数があります。
例えば、LEFT関数やRIGHT関数は、文字列の先頭や末尾から特定の長さの文字列を取得するための関数です。
SUBSTRING関数と比較して、これらの関数は少し限定的な用途を持っていますが、それらが必要な場合にはより簡単に使用することができます。
SQL標準以外のSUBSTRING関数
また、SQL標準のSUBSTRING関数だけでなく、特定のデータベースシステムでは独自のSUBSTRING関数が提供されていることもあります。
これらの関数は、基本的な機能は同じですが、追加の機能を提供したり、少し異なる書式を持っていることがあります。
たとえば、MySQLでは、SUBSTR関数という別の関数があり、これはSUBSTRING関数と同じ機能を提供します。
まとめと次のステップ
当記事では、SQLのSUBSTRING関数とその使用方法について詳しく学んできました。
具体的には以下のとおり。
- SUBSTRING関数の基本的な構文と使用例
- は左側や右側から特定の長さの文字列を取得するためのLEFT関数とRIGHT関数
- よくあるエラーとその対処法
- SUBSTRING関数の実践例
SUBSTRING関数はSQLの強力なツールのひとつです。
データ分析やデータ処理の多くのシナリオで使えるでしょう。
データと問題に対する理解を深め、適切なツールを選択・活用する能力を養うことが、より良いデータ分析のための鍵となります。