(最終更新月:2023年11月)
✔以下のような方に向けて書かれています
「JavaScriptのmatchメソッドがどのように働くのか知りたい」
「matchメソッドの正しい使い方を学びたい」
「具体的なmatchメソッドの使用例を探している」
✔当記事で提供する情報
- JavaScriptのmatchメソッドの基本概念
- matchメソッドの使用法とその応用手法
- matchメソッドの具体的な活用例
当記事では、matchメソッドの基本から、そのオプションを最大限に活用した応用技術まで、具体的な例を通して詳細に解説しています。
ぜひ最後までご覧ください。
JavaScriptとは?
まずは、「JavaScript」についての基本をご覧いただきます。
JavaScriptについて理解することで、ウェブページの動的な表現や機能実装に役立つでしょう。
- JavaScriptの基本
- JavaScriptの使用領域
JavaScriptの基本解説
JavaScriptは、1995年にNetscape社によって開発されたスクリプト言語です。
主にウェブブラウザ上で動作し、ウェブページに動的な動作や交互作用をもたらします。
基本的な構文やデータ型、関数などの概念を持ち、多くのウェブサイトで利用されています。
console.log("Hello, World!");
JavaScriptの基本的なコード例で、ブラウザのコンソールに”Hello, World!”と表示します。
JavaScriptの使用領域
JavaScriptは元々ウェブブラウザ上での操作を目的として開発されました。
現在では以下のような多岐にわたる領域で使用されています。
- サーバーサイドの開発(Node.js)
- モバイルアプリ開発(React Native)
- デスクトップアプリ開発(Electron)
正規表現の基本
こちらでは、「正規表現」についてお伝えしていきます。
当記事でご紹介するmatchメソッドは、正規表現に関連するメソッドのひとつです。
- 正規表現の概要と役割
- 正規表現の特殊文字と関連メソッド
正規表現の概要と役割
正規表現は、特定の文字列のパターンを表現するための強力なツールです。
例えば、Eメールアドレスや電話番号の形式を検証する際に使用されます。
/^\d{2,4}-\d{2,4}-\d{4}$/
上記は電話番号の形式を検証するための正規表現の一例です。
正規表現の特殊文字と関連メソッド
正規表現には多くの特殊文字(例:.
, *
, +
, ?
)が存在し、これらを組み合わせて複雑なパターンを表現可能。
また、JavaScriptには正規表現を活用するためのメソッドが用意されています。
- match()
- replace()
- search()
matchメソッドの基本
こちらでは、JavaScriptの「matchメソッド」についてお伝えしていきます。
matchメソッドの活用により、文字列の検索や抽出を効率的におこなえるでしょう。
- メソッドの構文と引数
- 返値について
- matchメソッドで使用するパターンの記述方法
- matchとtestの違い
メソッドの構文と引数
matchメソッドは、文字列に対して正規表現を用いて検索し、一致する部分を配列として返します。
基本的な構文は以下の通りです。
string.match(regexp);
ここで、regexp
は正規表現オブジェクトまたはリテラルを指定します。
返値について
matchメソッドの返値は、一致した文字列を要素とする配列です。
一致するものがない場合はnullを返します。
const str = "Hello, World!";
const result = str.match(/World/); // 返値: ["World"]
matchメソッドで使用するパターンの記述方法
正規表現のパターンは、スラッシュ(/
)で囲んで記述します。
以下は数字を検索するために、/\d+/
というパターンを用いる例です。
const str = "Price: 1000 yen";
const result = str.match(/\d+/); // 返値: ["1000"]
matchとtestの違い
matchとtestは両方とも正規表現を利用するメソッドですが、使い方や目的が異なります。
matchは一致する文字列を配列で取得するのに対し、testは一致するかどうかの真偽値を返します。
const regex = /apple/;
console.log("I have an apple.".match(regex)); // ["apple"]
console.log(regex.test("I have an apple.")); // true
実際のコードを使ったmatchメソッドの活用法
このセクションでは、実際のコード例を交えて、matchメソッドの具体的な活用方法を解説します。
具体的な例を元に、より実践的な使い方を習得することが目的です。
- match()の基本的な使用例
- globalとignoreCaseフラグを使用した例
- 名前付きキャプチャグループの活用例
- 引数なしのmatch()の使用例
- RegExp以外を引数として取る例
match()の基本的な使用例
match()メソッドを使う基本的なシナリオから学びましょう。
const text = "The quick brown fox jumps over the lazy dog.";
const matches = text.match(/the/gi); // ['The', 'the']
上の例では、g
は”global”の略で、文字列全体で一致する全ての結果を返すもの。
i
は”ignore case”の略で、大文字小文字を区別しないで検索します。
globalとignoreCaseフラグを使用した例
正規表現には、特定の動作を制御するためのフラグがあります。
ここではg
とi
フラグの使用方法を説明します。
const str = "Color or Colour?";
const result = str.match(/colou?r/gi); // 返値: ["Color", "Colour"]
上記の例では、u
の有無の両方にマッチする正規表現を使用しています。
名前付きキャプチャグループの活用例
名前付きキャプチャグループを使用すると、一致する部分に名前をつけて参照できます。
const data = "2023-09-04";
const regex = /(?<year>\d{4})-(?<month>\d{2})-(?<day>\d{2})/;
const match = data.match(regex);
console.log(match.groups.year); // "2023"
console.log(match.groups.month); // "09"
console.log(match.groups.day); // "04"
引数なしのmatch()の使用例
引数を指定しない場合、match()は入力された文字列全体を配列として返します。
const phrase = "apple";
const result = phrase.match(); // ["apple"]
RegExp以外を引数として取る例
match()メソッドは、正規表現だけでなく、文字列も引数として受け取れます。
この場合、その文字列に対する厳密な一致を検索します。
const greeting = "Hello, World!";
const search = greeting.match("World"); // ["World"]
実践編:複数の抽出と変数での正規表現指定
ここでは、より高度な使用例を取りあげて、matchメソッドの可能性を探りましょう。
- 複数の文字列を一度に抽出
- 正規表現を変数で指定
複数の文字列を一度に抽出
一つの文字列から、複数のパターンに一致する部分を一度に抽出する方法を見てみましょう。
const sentence = "I have 3 apples and 4 oranges.";
const numbers = sentence.match(/\d+/g); // ["3", "4"]
上記の例では、数字に一致する部分を全て取得しています。
正規表現を変数で指定
正規表現を直接指定する代わりに、変数を使用して動的に正規表現を生成・指定することも可能です。
const word = "apple";
const regex = new RegExp(word, 'gi');
const text = "Apple pie is tastier than apple juice.";
const matches = text.match(regex); // ["Apple", "apple"]
まとめ
当記事では、JavaScriptのmatchメソッドについて学習してきました。
- matchメソッドにより、文字列から特定のパターンに一致する部分を効率的に検索・抽出できる
- 正規表現の知識と組み合わせることで、さまざまな文字列操作タスクを簡単にこなせる
今回学んだ内容をさらに深めるために、以下のステップを試してみることをおすすめします。
- 実際のプロジェクトでmatchメソッドを活用してみる。
- 正規表現のさらなる学習を進め、より複雑なパターンの抽出に挑戦する。
- 他の文字列メソッド(replace, searchなど)と組み合わせて、さらに高度な操作を実現する。
当記事が、JavaScriptのmatchメソッドの理解と活用の手助けとなることを願っています。