SalesforceのApexで、グローバル変数を扱う方法

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(最終更新月: 2024年2月)

✔以下の疑問をお持ちの方へ向けた記事です

「Salesforce Apexにおけるグローバル変数とは何か?」
「Apexで利用可能なグローバル変数の種類とその用途は?」
「グローバル変数を効果的に使用するためのベストプラクティスは?」

✔当記事を読むことで得られる知識

  • Salesforce Apexのグローバル変数の基本概念
  • Apexで使用できる主なグローバル変数とその機能
  • グローバル変数の活用方法と開発上のヒント

Apexには、実行コンテキストやユーザー情報、セッションデータなど、プログラムの実行に関連する多くのグローバル変数が用意されています。

当記事では、これらの変数を効果的に使用することで、コードの再利用性を高め、開発プロセスを効率化する方法に焦点を当てます。

Salesforceの開発者や管理者にとって、アプリケーションの機能を最大限に引き出すための重要な情報源です。

ぜひ最後までご覧ください。

Salesforce

定義や属性などは公式ガイドを必ず参考にしましょう。

当記事では、主にその使い方を具体例とともに解説します。

筆者プロフィール

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【現職】プロダクトマネージャー

プロダクトマネージャーとして、Apex・Visualforceの開発エンジニアとして、以下のようなプロジェクトに従事してきました

  • 新規事業の立ち上げに伴うビジネスプロセス構築とSalesforceのカスタマイズ
  • SFDXを活用した大規模リリース
  • Visualforce等による一般ユーザー向けサイト・アプリケーションの構築

相談・業務の依頼も承ります。ご質問・ご希望をお問い合わせください。

Apexのグローバル変数入門

SalesforceのApex言語におけるグローバル変数について学ぶことは、開発者にとって不可欠です。

グローバル変数を理解することで、より効果的なプログラミングができるようになるでしょう。

  • グローバル変数とは何か
  • Apexでのグローバル変数の種類
  • グローバル変数の使用例

グローバル変数とは何か

グローバル変数は、Apexコード内のどこからでもアクセスできる変数であり、特定のコンテキストにおける情報を保持しています。

たとえば、UserInfo.getUserId()というコマンドは、現在ログインしているユーザーのIDを返すグローバル変数です。

このように、コードのどの部分からでも、コンテキストに関連する情報を簡単に取得することが可能になります。

Apexでのグローバル変数の種類

Apexにはいくつかの重要なグローバル変数があり、それぞれ異なる種類の情報を提供します。

  • UserInfo: ユーザーに関する情報
  • System: 実行中のApexのバージョンなどのシステム情報
  • Limits: 現在のトランザクションのガバナ制限の状態

各変数は特定のメソッドを提供しており、それを用いることで必要な情報を取得できます。

グローバル変数の使用例

グローバル変数は多くのシナリオで役立ちます。

たとえば、UserInfo.getLocale()を使用してユーザーのロケール情報を取得。

カスタムのユーザーインターフェースを動的にローカライズできます。

また、Limits.getLimitQueries()を使用して、現在のトランザクションで実行できるSOQLクエリの最大数を取得できます。

主要なApexグローバル変数の紹介

Apexには、さまざまな目的で使用できる多くのグローバル変数がありますが、ここでは特に役立ついくつかの変数に焦点を当てて紹介します。

  • UserInfo変数: ユーザー情報の取得
  • System変数: システムレベル情報の取得
  • Limits変数: ガバナ制限の監視

UserInfo変数: ユーザー情報の取得

UserInfo変数は、現在のユーザーに関する情報を取得するために使用されるもの。

この変数を利用することにより、例えばログインユーザーのユーザーIDをUserInfo.getUserId()として取得でき、セキュリティの強化やユーザー体験のパーソナライゼーションに役立ちます。

System変数: システムレベル情報の取得

System変数は、Apexコードの実行環境に関する情報を提供します。

System.now();

現在の日時を取得でき、タイムスタンプの記録や時間に依存する処理に重宝します。

Limits変数: ガバナ制限の監視

Limits変数を使うことで、Apexコードの実行におけるさまざまなリソース制限を監視できます。

Limits.getLimitCpuTime();

トランザクションで許されるCPU時間の制限を確認し、リソースを過剰に消費しないように管理できます。

グローバル変数を使用したコーディングテクニック

グローバル変数は、セキュアなコードを書くためやリソースの効率的な管理など、多くのコーディングテクニックに応用できます。

  • 安全なコードの書き方: ユーザー権限のチェック
  • 効率的なリソース管理: Limitsを使用した監視
  • ダイナミックなデータアクセス: ログインユーザー情報の活用

安全なコードの書き方: ユーザー権限のチェック

ユーザーのセキュリティ権限を正しく管理するためには、UserInfo変数内のメソッドを活用した確認が必要です。

認可されていないアクセスを防止するなど、セキュリティ対策が実施できます。

例えば、UserInfo.getProfileId()を呼び出すことで、ユーザーのプロファイルIDを取得し、アプリケーション内での権限レベルの検証が可能です。

効率的なリソース管理: Limitsを使用した監視

Limits変数のメソッドを使うことで、実行中のApexコードがSalesforceのガバナ制限を越えていないかをリアルタイムで監視できます。

Limits.getQueries();

現在のトランザクション内で行われたSOQLクエリの数を取得するなど、リソースの利用状況を把握し、問題が発生する前に適切な措置を講じることが重要です。

ダイナミックなデータアクセス: ログインユーザー情報の活用

ログインしているユーザーの情報は、アプリケーションがユーザーに合わせて動的なデータアクセスをおこなう際に非常に有効です。

UserInfo.getLanguage();

ユーザーの言語設定を取得し、その情報を基にデータ表示を多言語対応させるといった方法があります。

グローバル変数の活用に関するベストプラクティス

グローバル変数を効果的に利用するためのベストプラクティスを学びましょう。

セキュリティやパフォーマンス、後のメンテナンスの観点から、最適なコードを書くことが大切です。

  • セキュリティとプライバシーの考慮
  • パフォーマンスへの影響
  • メンテナンスと拡張性のためのコード設計

セキュリティとプライバシーの考慮

グローバル変数を使用する際には、ユーザーの権限を常にチェックし、不要なデータへのアクセス制限が重要です。

これにより、セキュリティの確保とプライバシーの保護が可能になります。

パフォーマンスへの影響

システムのリソースを有効に利用するために、Limits変数を活用してガバナ制限を遵守。

最適なパフォーマンスを実現するコードを目指してください。

メンテナンスと拡張性のためのコード設計

グローバル変数の使用はコードの拡張性を高めますが、将来の変更を容易にするためにも、モジュール性と再利用性を意識した設計が大切です。

グローバル変数のトラブルシューティングとFAQ

グローバル変数を使用する上で発生する可能性のある問題や、よくある質問に対して見ていきましょう。

緊急時の対応がよりスムーズになるはずです。

  • よくある間違いとその修正
  • グローバル変数の使用に関するよくある質問
  • 高度な使用例とリソース

よくある間違いとその修正

開発者がグローバル変数を使用する際によく犯す間違いは、ガバナ制限に違反するコードの記述

この問題を回避するためには、Limits変数を活用してリソースの使用状況を常にモニタリングし、限界値に近づいている場合は適宜対策を講じることが必要です。

グローバル変数の使用に関するよくある質問

グローバル変数の使用に関する疑問点は多岐にわたりますが、その中でも「グローバル変数はどのようなタイミングで使用すべきか」という質問は特に一般的です。

シンプルな答えとしては、コード中で繰り返し必要とされるコンテキスト情報がある時に利用すべきです。

高度な使用例とリソース

Apexのグローバル変数を最大限に活用するため、高度な使用例を参照することは有効です。

Salesforceの公式ドキュメントや、コミュニティでのディスカッションを活用し、実際のケーススタディやコードスニペットにアクセスしましょう。

まとめ

Apexのグローバル変数はSalesforce開発における重要な要素であり、その理解と適切な使用がプロジェクトの成功に大きく寄与します。

当記事を通じて、グローバル変数の基本からベストプラクティス、トラブルシューティングまでを網羅し、開発の効率化とコードの品質向上に役立つ情報を提供しました。

疑問点やより深い理解のためには、公式ドキュメントを参照し、実践を通じて知識を深めていくことをおすすめします。

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