【実例付】ApacheのServerNameを設定する方法

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(最終更新月:2023年10月)

✔以下のような方に向けて書かれています

「Apache ServerNameについて理解を深めたい」

「Apache ServerNameの設定方法を知りたい」

「Apache ServerNameの具体例を参照したい」

✔当記事で伝えたい内容

  • Apache ServerNameの重要性
  • Apache ServerNameの設定法と活用法
  • Apache ServerNameの実際の設定例

当記事では、Apache ServerNameの基本理解から、その設定や適用について、具体的な実例を交えて詳細に解説いたします。

ぜひ最後まで一緒に学んでいきましょう。

筆者プロフィール

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「プログラミング × ライティング × 営業」の経験を活かし、30後半からのIT系職へシフト。当サイトでは、実際に手を動かせるWebアプリの開発を通じて、プログラミングはもちろん、IT職に必要な情報を提供していきます。

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はじめに:ApacheとServerNameディレクティブ

こちらでは、ApacheとServerNameディレクティブについてお伝えしていきます。

ApacheとServerNameディレクティブについて理解することで、ウェブサーバーの正確な運用に役立つでしょう。

  • Apacheサーバーとは?
  • ServerNameディレクティブとは?

Apacheサーバーとは?

Apacheサーバーは、世界で最も広く利用されるオープンソースのウェブサーバーソフトウェアのひとつです。

このソフトウェアは、HTMLやPHPなどのファイルをインターネット上で公開する役目を果たします。

具体的には、httpdという名前のサービスとして動作し、ウェブページのリクエストを受け取ると、適切なレスポンスを返すのが役割です。

ServerNameディレクティブとは?

ServerNameディレクティブは、Apacheサーバーの設定ファイル内で使用される命令のひとつです。

サーバーのドメイン名やIPアドレスを指定するためのもの。

正確に設定がなされることで、適切なドメインにリクエストがルーティングされることを保証します。

ServerName www.example.com

www.example.comというドメイン名を持つリクエストを正確に処理します。

ServerNameディレクティブの活用

ServerNameディレクティブの正確な設定は、ウェブサイトの適切な運用に不可欠です。

ServerNameディレクティブの活用方法について理解することで、複数のドメインを効率の良い運用が可能となります。

  • 設定ファイル .confでの記述
  • ServerName設定の重要性

設定ファイル .confでの記述

.confファイルは、Apacheサーバーの主要な設定ファイル。

主に以下のようなものがあります。

  • httpd.conf:メインとなる設定ファイル
  • apache2.conf:Ubuntuの場合などでメインとなる設定ファイル
  • site-available/*.confファイル:細かい設定を定義できる設定ファイル

これらのファイルには多くのディレクティブが記述されており、サーバーの動作を定義します。

ServerNameディレクティブもこのファイルに記述しましょう。

具体的な記述方法は以下のとおりです。

ServerName www.yourdomain.com

全体でみると以下のようになります。

<VirtualHost *:80>
	ServerAdmin webmaster@localhost
	ServerName www.domain.com
	DocumentRoot /var/www/html
<VirtualHost>

ServerName設定の重要性

ServerNameの設定は、とくに複数のドメインをホストする際に重要です。

ServerNameを指定すると、IPアドレスだけでなく、ドメイン名で表示すべきファイル・フォルダを見つけてくれるようになります。

例えば、以下のように同じIPアドレスで以下のような設定を書きましょう。

<VirtualHost *:80>
	ServerAdmin webmaster@localhost
	ServerName www.domain.com
	DocumentRoot /var/www/html
<VirtualHost>

<VirtualHost *:80>
	ServerAdmin webmaster@localhost
	ServerName www.domain2.com
	DocumentRoot /var/www/html2
<VirtualHost>

この場合はサーバーのIPアドレスによるアクセスでは、上位のものが単に表示されます。

ただしドメイン名によるアクセスでは、そのSeverNameの値に応じたDocumentRootを表示するのです。

またSSL/TLS証明書の適用にも、ServerNameは必要不可欠。

適切なドメイン名での証明書取得と、ServerNameの一致が求められます。

バーチャルホストの理解

こちらでは、バーチャルホストに関する基本的な知識と設定方法を説明します。

ウェブサーバーが複数のドメインをホストする際、バーチャルホストの設定が必要です。

  • バーチャルホストの種類:名前ベースとIPベース
  • 名前ベースのバーチャルホストの利用方法
  • IPベースのバーチャルホストの利用方法

バーチャルホストの種類:名前ベースとIPベース

バーチャルホストには主に2つの種類が存在します。

  • 名前ベース
    複数のドメイン名をひとつのIPアドレスに関連付ける方法。HTTPヘッダの”Host”フィールドを利用して、どのドメインのリクエストかを判断します。
  • IPベース
    各ドメインが独自のIPアドレスを持つ方法。サーバーはIPアドレスをもとにリクエストされたドメインを識別します。

名前ベースのバーチャルホストの利用方法

名前ベースのバーチャルホストは、特にひとつのサーバーで多数のドメインをホストする場合に有用です。

設定はhttpd.confファイルに以下のように追加します。

<VirtualHost *:80>
    ServerName www.domain1.com
    DocumentRoot "/www/domain1"
</VirtualHost>

<VirtualHost *:80>
    ServerName www.domain2.com
    DocumentRoot "/www/domain2"
</VirtualHost>

これにより、www.domain1.comwww.domain2.comが同じサーバー上で別々のコンテンツを提供するようになります。

IPベースのバーチャルホストの利用方法

IPベースのバーチャルホストとは、異なるIPアドレスを利用して、ひとつのサーバ上で複数のWebサイトを運用する方法を指します。

ひとつのサーバ上で複数のドメインを持つWebサイトをホスティングできるのです。

各サイトはそれぞれ異なるIPアドレスにバインドされます。

以下は、Apache HTTPサーバを例に、IPベースのバーチャルホストを設定する方法です。

  1. IPアドレスの確保
    サーバに複数のIPアドレスを設定。これは通常、ネットワークインターフェースの設定やOSのネットワーク設定でおこないます。
  2. Apacheの設定ファイルの編集
    Apacheの設定ファイル(例えば、httpd.confapache2.conf)を開きます。
  3. バーチャルホストの設定を追加:
    以下のようにバーチャルホストの設定を追加。192.168.1.100192.168.1.101は、サーバに設定した2つのIPアドレスを表しています。
  4. Apacheの再起動:
    設定を反映させるために、Apacheサーバを再起動します。

※3:バーチャルホストの設定例

# 第1のサイトの設定 
<VirtualHost 192.168.1.100:80> 
    DocumentRoot "/www/site1" 
    ServerName site1.example.com 
    # ... 他の設定 ... 
</VirtualHost> 

# 第2のサイトの設定 
<VirtualHost 192.168.1.101:80> 
    DocumentRoot "/www/site2" 
    ServerName site2.example.com 
    # ... 他の設定 ... 
</VirtualHost>

設定が正しく行われていれば、それぞれのIPアドレスまたはドメイン名でアクセスすると、異なるWebサイトのコンテンツが表示されるはずです。

メインホストの理解

Webサーバーの設定において、メインホストは重要な役割を果たします。

こちらでは、その役割と適切な設定方法について解説します。

  • メインホストの役割
  • メインホストの消失とその影響

メインホストの役割

メインホストとは、Apacheサーバーに定義されたバーチャルホストの中で最も最初にリストされているホストを指します。

これは、サーバーに到着したリクエストがどのバーチャルホストにも一致しない場合に、デフォルトとして使用されるホストです。

簡単に言えば、定義されたドメインのいずれとも一致しないリクエストがきた際の「フォールバック」としての役割を果たします。

メインホストの消失とその影響

メインホストの設定が欠けている、または誤っている場合、未知のドメイン名でサーバーにアクセスが試みられた時、サーバーの応答は不確定になります。

意図しないコンテンツが表示される可能性や、エラーページが返される可能性があるのです。

これはとくに、セキュリティの観点からも好ましくないため、メインホストの設定は適切におこなう必要があります。

古いブラウザとApache設定

ウェブ技術の進化に伴い、古いブラウザとの互換性は常に懸念事項となっています。

Apacheの設定においても、これを考慮しましょう。

  • 古いブラウザとの互換性問題
  • 対応するブラウザの範囲

古いブラウザとの互換性問題

古いブラウザは、新しいウェブ技術やセキュリティの標準に対応していないことが多いです。

このため、Apacheサーバーの設定時には、これらのブラウザでの表示や動作を考慮する必要があります。

たとえば新しいTLSプロトコルのバージョンに対応していないブラウザは、セキュアな接続を確立できない可能性があります。

対応するブラウザの範囲

Apacheサーバーの設定時には、どのブラウザバージョンをサポートするかを明確に決定することが重要です。

サイトの対象となるユーザー層や、セキュリティの要件に応じて変わります。

例えば古いブラウザをサポートするためにセキュリティを犠牲にするか、最新のブラウザのみをサポートしてセキュリティを最優先するかは、それぞれのサイトのポリシーに依存します。

ServerName設定のステップバイステップガイド

このセクションでは、ServerNameの設定方法をステップバイステップで説明します。

Apacheサーバーを使用してウェブサイトをホストする際に重要なステップです。

  • 設定ファイルへのアクセス方法
  • 具体的な設定手順と例

設定ファイルへのアクセス方法

Apacheの設定ファイル、通常 httpd.conf は、サーバーの設定を管理する主要なファイルです。

このファイルは通常、/etc/httpd/conf/ に位置していますが、インストール方法やOSによって異なる場合があります。

以下はそのアクセス方法の例です。

sudo nano /etc/httpd/conf/httpd.conf

上記コマンドは、nano エディタを使用して設定ファイルを開くものです。

適切な権限でファイルを編集するために sudo コマンドを使用します。

具体的な設定手順と例

ServerNameの設定は、httpd.conf ファイル内でおこないます。

以下にその手順と具体的な例を示します。

  1. httpd.conf ファイルを開きます。
  2. ServerName の行を探します。もし見当たらない場合は、新しく追加することもできます。
  3. 以下のように設定します。
ServerName www.yourdomain.com:80

ここで、www.yourdomain.com はあなたのドメイン名に置き換えてください。

:80 はデフォルトのHTTPポートを示しています。

ServerName設定確認と問題対処

設定が正しく完了したかどうか確認し、問題があった場合の対処方法について説明します。

  • 設定反映の確認方法
  • よく出るエラーとその解決策

設定反映の確認方法

Apacheの設定を変更した後は、設定が正しく反映されているかの確認が重要です。

この確認は、以下のコマンドでおこなえます。

sudo apachectl configtest

このコマンドは、構文エラーなどの問題がないかをチェックするもの。

“Syntax OK” というメッセージが表示されれば、設定は正しく反映されていいます。

よく出るエラーとその解決策

よくあるあエラーは以下のとおりです。

  • ServerNameが設定されていない
    エラーメッセージとして “ServerName directive not provided” が表示される場合、ServerNameが設定ファイル内で設定されていないことを示しています。上記の手順に従って設定してください。
  • ポートが正しく設定されていない
    “:80” のようなポート指定が正しくない場合、それを正しいものに修正する必要があります。

名称付けのベストプラクティス

ウェブサイトやサーバーの管理では、名称付けが重要な役割を果たします。

正確で簡潔な命名は、将来のトラブルシューティングや管理の効率を向上させます。

  • 効果的な名称の付け方
  • 名前の一貫性と視認性

効果的な名称の付け方

命名の際の基本的なルールは以下のとおり。

  1. 簡潔さ
    長すぎる名前は覚えにくく、入力ミスの原因となりやすいです。
  2. 明瞭性
    名前はその目的や機能を明確に反映するべきです。例:backupServer はバックアップ用のサーバーであることが明確です。
  3. 避けるべき文字
    特殊文字やスペース、大文字小文字の混在は避けるべきです。

名前の一貫性と視認性

命名規則を一貫して保つことは、長期的に管理を容易にします。

なぜならあとで見返したときや、チームのメンバーが見たときに、リソースを迅速に特定し、その意図がわかりやすいから。

すべてのサーバーやデータベース、その他のリソースに同じ命名規則を適用することを心がけましょう。

まとめ

当記事では、ApacheのServerNameディレクティブについて学習してきました。

ServerNameディレクティブは、ウェブサーバーがリクエストを適切に処理するためのキーとなる設定です。

適切な設定が行われていないと、ウェブサイトの応答が不適切になる可能性があります。

Apacheは多くの機能と設定を持つ強力なウェブサーバーです。

次のステップとしては、セキュリティ設定、パフォーマンス最適化、モジュールの追加など、さまざまな高度な設定を学ぶことが推奨されます。

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