(最終更新日:2023年6月)
✔以下の疑問をお持ちの方へ向けた記事です
「HTMLでフォントを指定する方法は何だろうか?」
「HTMLのフォント指定の書き方を学びたい」
「HTMLでのフォント指定の具体的な使用例を見て理解したい」
✔この記事を読むことで得られる知識
- HTMLでのフォント指定の基本的な使い方
- フォント指定を活用するためのテクニック
- HTMLでのフォント指定を用いた具体的な使用例
当記事では、HTMLでのフォント指定の基本的な使い方だけでなく、フォントファミリーの指定方法や、カスタムフォントの使用方法など、より実践的な内容も含めて紹介します。
ぜひ最後までお読みください。
HTMLとフォントについての基本
こちらでは、HTMLとフォントについて基本的な説明をします。
HTMLでフォントを指定する理由についても見ていきましょう。
- HTMLとは何か?
- フォントとは何か?
- HTMLでフォントを指定する理由
HTMLとは何か?
HTML(HyperText Markup Language)はウェブページの基本的な構造を作るためのマークアップ言語です。
ウェブページの各部分をどのように表示するかを決める役割を果たします。
タイトル、ヘッダー、パラグラフ、画像、リンクなど、ウェブページ上の要素はすべてHTMLタグを使用して作成されます。
フォントとは何か?
フォントは、文字を表示するためのデザインやスタイルを指します。
同じ文字でも、フォントによってその見た目や印象は大きく変わります。
ウェブデザインにおいて、適切なフォントの選択は非常に重要で、そのページの雰囲気やメッセージを視覚的に伝える役割を果たします。
HTMLでフォントを指定する理由
HTMLでフォントを指定する理由はいくつかあります。
主なものを挙げると以下のとおりです。
- 視覚的なデザインと一貫性の確保: 適切なフォントを指定することで、ウェブページの視覚的なデザインを制御できます。フォントはウェブサイトの雰囲気やスタイルを表現する重要な要素であり、選択したフォントはウェブページ全体で一貫して使用することで統一感を生み出します。
- 可読性の向上: 適切なフォントを選択することで、ウェブページのテキストが読みやすくなります。フォントのスタイル、文字の大きさ、行間、文字間などの要素がテキストの可読性に影響を与えます。適切なフォントを選択し、テキストのレイアウトを調整することで、ユーザーが情報を簡単に読み取れるようになります。
- ブラウザのデフォルトフォントの影響を回避: ブラウザはデフォルトのフォントファミリーを持っており、ユーザーの環境に応じて異なるフォントが適用されます。しかし、異なるオペレーティングシステムやブラウザごとにデフォルトフォントが異なる場合があり、ウェブページのデザインや表示に一貫性が欠ける可能性があります。フォントを明示的に指定することで、デフォルトのフォントに依存せずに一貫性のある表示を実現できます。
- ブランドイメージの醸成: フォントはブランドイメージの一部となります。特定のフォントを使用することで、ウェブページが特定のブランドや企業を象徴するような独自のスタイルを持つことができます。ブランドの個性や特徴を反映するフォントの選択は、ユーザーにブランドの認知と親近感を与える重要な要素です。
HTMLフォント指定の基本と実例
こちらでは、「HTML フォント指定」の基本的な方法と実例を詳しく解説します。
初めての方でも理解いただけるよう、順番に説明していきます。
- 「font」タグについて(HTML5では非推奨)
- CSSを使用したフォント指定
- 「font-family」プロパティの使い方
- フォント指定の候補設定
- 実践例:フォント指定の利用
「font」タグについて(HTML5では非推奨)
HTMLの初期のバージョンで使われた「font」タグは、現在非推奨とされています。
代わりにCSS(Cascading Style Sheets)を使うべきです。
CSSを使用することで、フォントのスタイルを一元管理しやすくなるなどのメリットがあります。
CSSを使用したフォント指定
CSSを使用すると、HTML内の特定の要素に対してフォントを指定することが可能です。
例えば以下のように記述すると、全ての段落(pタグ)に対してフォントを指定できます。
p {
font-family: "Times New Roman", Times, serif;
}
この例では、ブラウザは指定された順番にフォントを探し、最初に見つけたフォントを適用します。
「font-family」プロパティの使い方
「font-family」プロパティは、適用するフォントを指定するためのものです。
複数のフォントを指定することが可能で、ブラウザは指定された順番にフォントを探し、最初に見つけたものを適用します。
/* フォントの指定 */
.custom-font {
font-family: "Arial", "Helvetica", sans-serif;
}
指定するフォントがユーザーのシステムにない場合、ブラウザのデフォルトのフォントが使用されます。
フォント指定の候補設定
HTMLのフォント指定では、複数のフォントを指定しておくことが推奨されます。
なぜならすべてのユーザーが、同じフォントを持っているわけではないからです。
複数指定したことにより、指定したフォントがない場合でも、適切なフォントが表示されます。
例えば、以下のように指定することで、最初に”Times New Roman”を試し、それがなければ次に”Times”を、それもなければ”serif”を使用します。
p {
font-family: "Times New Roman", Times, serif;
}
実践例:フォント指定の利用
以下に、フォント指定を利用した具体的なHTMLとCSSの記述例を示します。
HTML
<!DOCTYPE html>
<html>
<body>
<h1>My First Heading</h1>
<p>My first paragraph.</p>
</body>
</html>
CSS
body {
font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;
}
h1 {
font-family: "Times New Roman", Times, serif;
}
この例では、全体のフォントとしてArialを、その代替としてHelveticaやsans-serifを指定しています。
また、見出し(h1)には”Times New Roman”を指定しています。
フォント指定は非常に直感的で、サイト全体の見た目を大きく変えることができます。
フォントの種類とその指定方法
こちらでは、ウェブ上で使用可能な主要なフォントの種類と、それぞれの指定方法について解説します。
- ウェブセーフフォントとは?
- Google Fontsの利用方法
- カスタムフォントの利用方法
- デバイスフォントとWebフォントの違い
- 総称フォント名の使用
- フォントファミリー名の使用
- 英字表記と日本語表記のフォント指定の差異
ウェブセーフフォントとは?
ウェブセーフフォントとは、ほとんどのコンピューターシステムでデフォルトでインストールされているフォントのことを指します。
これらのフォントを使用することで、デザインが大幅に崩れることなく、一貫した見た目を確保できます。
Arial
font-family: Arial, sans-serif;
Verdana
font-family: Verdana, sans-serif;
Times New Roman
font-family: "Times New Roman", serif;
Courier New
font-family: "Courier New", monospace;
Georgia
font-family: Georgia, serif;
Google Fontsの利用方法
Google Fontsは、無料で使用できる多くのフォントを提供しているオンラインのフォントライブラリです。
これを利用することで、ウェブページに独自のスタイルを追加することが可能になります。
Google Fontsの利用方法は簡単で、以下の手順で進めます。
- Google Fontsのウェブサイトから使用したいフォントを選択
- 選択したフォントに対応するリンクタグをHTMLファイルのヘッド内に挿入
- CSS内で、選択したフォントを指定
カスタムフォントの利用方法
カスタムフォントを利用することで、ウェブサイトに個性を出せます。
これらのフォントはユーザーのシステムには存在しないため、ウェブサイト自体がフォントデータを提供しなければなりません。
具体的には、@font-face規則を使用してCSSにフォントファイルをリンクすることにより、カスタムフォントをウェブページで利用できます。
@font-face {
font-family: 'CustomFont';
src: url('path/to/font.ttf');
/* 追加のフォントフォーマットを指定する場合 */
/* src: url('path/to/font.woff') format('woff'), */
/* url('path/to/font.woff2') format('woff2'), */
/* url('path/to/font.eot') format('embedded-opentype'); */
}
.custom-text {
font-family: 'CustomFont', sans-serif;
}
デバイスフォントとWebフォントの違い
デバイスフォントとは、ユーザーのデバイスにプレインストールされているフォントのこと。
Webフォントはウェブ上からダウンロードして使用するフォントです。
デバイスフォントはユーザーがすでにインストールしているため、読み込み速度が速くなる一方、Webフォントは豊富な種類があるという利点があります。
総称フォント名の使用
総称フォント名は、特定のフォント名ではなく、一般的なフォントカテゴリを指定するためのもの。
例えば、「serif」や「sans-serif」などがこれにあたります。
これを使用することで、指定した具体的なフォントがユーザーのシステムに存在しない場合でも、同じ種類のフォントが適用されるようにすることができます。
フォントファミリー名の使用
フォントファミリー名は、特定のフォント集合を指す名前です。
フォント名 | 説明 | CSSでの設定例 |
---|---|---|
Arial | シンプルで読みやすいサンセリフフォント | font-family: Arial, sans-serif; |
Helvetica | スタイリッシュで洗練されたサンセリフフォント | font-family: Helvetica, Arial, sans-serif; |
Times New Roman | 伝統的でクラシックなセリフフォント | font-family: "Times New Roman", serif; |
Georgia | 見やすく、優雅なセリフフォント | font-family: Georgia, serif; |
Verdana | 大文字と小文字の区別がしやすいサンセリフフォント | font-family: Verdana, Geneva, sans-serif; |
Tahoma | コンパクトで読みやすいサンセリフフォント | font-family: Tahoma, Geneva, sans-serif; |
Roboto | モダンで洗練されたサンセリフフォント | font-family: Roboto, sans-serif; |
Open Sans | 温かみのあるサンセリフフォント | font-family: "Open Sans", sans-serif; |
Lato | ユニバーサルなサンセリフフォント | font-family: Lato, sans-serif; |
Montserrat | エレガントでモダンなサンセリフフォント | font-family: Montserrat, sans-serif; |
これを指定することで、そのフォントファミリー内のデフォルトフォントが適用されます。
英字表記と日本語表記のフォント指定の差異
ウェブサイトの多言語対応には、異なる言語でのフォント表記に注意が必要です。
例えば英語と日本語では同じフォント名でも、表示される形状が大きく異なることがあります。
この問題を解決する一つの方法は、CSSの :lang
擬似クラスを使用して、特定の言語に対してフォントを指定することです。
以下がその一例です。
body:lang(ja) {
font-family: "Hiragino Kaku Gothic Pro", Meiryo, sans-serif;
}
body:lang(en) {
font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;
}
上記の例では、日本語(:lang(ja)
)と英語(:lang(en)
)で異なるフォントを指定しています。
このように、言語によるフォントの違いを正しくハンドリングすることで、多言語対応のウェブサイトでも一貫したデザインを保つことが可能になります。
フォントサイズと行間の調整
この章では、それらの調整方法について詳しく解説します。
なぜならフォントスタイルだけでなく、フォントサイズや行間もウェブデザインに大きな影響を与えるからです。
- フォントサイズの指定方法
- 行間(line-height)の調整方法
- フォントサイズと行間の関係性
- 実践例:フォントサイズと行間の調整
フォントサイズの指定方法
CSSを使用すると、フォントサイズを直接指定できます。
フォントサイズは通常、以下のような単位で指定します。
- 「px」(ピクセル)
- 「em」
- 「rem」
- 「%」(パーセンテージ)
行間(line-height)の調整方法
行間はCSSの「line-height」プロパティを使用して調整します。
行間を調整することで、テキストの読みやすさを大幅に改善可能です。
p {
line-height: 1.5;
}
フォントサイズと行間の関係性
フォントサイズと行間は密接に関連しています。
一般的に、フォントサイズが大きくなると、行間も同様に大きくなることが望ましいです。
なぜならテキストの視認性と読みやすさを維持できるから。
一方、行間が大きすぎるとテキストが離れすぎてしまい、逆に読みにくくなることもあります。
適切な行間はフォントサイズ、フォントスタイル、そしてテキストの内容によります。
p {
font-size: 16px;
line-height: 1.5;
}
実践例:フォントサイズと行間の調整
以下に、フォントサイズと行間を調整した具体的なHTMLとCSSの記述例を示します。
HTML:
<!DOCTYPE html>
<html>
<body>
<h1>My First Heading</h1>
<p>My first paragraph.</p>
</body>
</html>
CSS
body {
font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;
font-size: 16px;
line-height: 1.5;
}
h1 {
font-family: "Times New Roman", Times, serif;
font-size: 24px;
line-height: 1.2;
}
この例では、以下をおこなっています。
- body全体:16pxのフォントサイズと1.5の行間を設定
- 見出し(h1):24pxのフォントサイズと1.2の行間を設定
行間は数字だけで指定した場合、その値がフォントサイズに掛けられ、結果が行間となります。
フォントスタイルとウェブデザインの全体性
フォントスタイルは、ウェブデザインの重要な要素のひとつです。
ただしそれだけでは全体のデザインは完成しません。
- フォントとブランドイメージ
- フォントとユーザーエクスペリエンス
- フォントの色と背景色の選択
- フォントスタイルの統一性
- レスポンシブデザインとフォントサイズ
- 実践例:フォントとデザイン全体の調和
フォントとブランドイメージ
フォントスタイルはブランドのイメージを大きく左右する要素のひとつです。
- セリフ体のフォント:伝統的で信頼性のあるイメージ(和文でいう明朝体)
- サンセリフ体のフォント:現代的でクリーンなイメージを表現(和文でいうゴシック体)
また、フォントの太さや形状も感情や印象を伝える役割を果たします。
例えば、細いフォントは洗練された、または華奢なイメージを、太いフォントは強い、または大胆なイメージを与えます。
フォントとユーザーエクスペリエンス
フォントはユーザーエクスペリエンス(UX)にも大きな影響を与えます。
読みやすいフォントと適切なフォントサイズを選ぶことは、ウェブサイトの利用者にとって情報を理解しやすくする重要な要素です。
特に、長文のテキストを表示する場合や、小さな画面(モバイルデバイスなど)で閲覧する場合には、フォントの選択は特に重要となります。
フォントの色と背景色の選択
フォントの色と背景色は、テキストの視認性とウェブデザイン全体の雰囲気に影響を与えます。
一般的に、テキストと背景は十分なコントラストがあることが望ましいです。
これは、特に視覚障害を持つユーザーや高齢者にとって、ウェブサイトの利用を容易にするために重要です。
フォントスタイルの統一性
ウェブサイト全体でフォントスタイルを統一することは、プロフェッショナルで一貫したイメージを作り出すために重要です。
たとえば、ヘッダー、ボディテキスト、ボタンなどの異なる要素で異なるフォントを使用する場合でも、同じフォントファミリーを保つことで統一感を出せます。
レスポンシブデザインとフォントサイズ
デバイスの画面サイズに応じてフォントサイズを調節することは、レスポンシブデザインの一部。
画面が小さいデバイス(例えばスマートフォン)では、フォントサイズを大きくしてテキストの視認性を確保することが重要です。
一方、大きな画面(例えばデスクトップ)では、適度なフォントサイズを保つことで情報を効率的に表示できます。
CSSメディアクエリを使用して、デバイスの画面幅に基づいてフォントサイズを動的に調整しましょう。
body {
font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;
font-size: 16px; /* for large screens */
}
@media (max-width: 768px) {
body {
font-size: 18px; /* for medium screens (tablets) */
}
}
@media (max-width: 480px) {
body {
font-size: 20px; /* for small screens (phones) */
}
}
上記の例では、画面幅が768px以下の場合にはフォントサイズを18pxに、480px以下の場合にはフォントサイズを20pxに変更しています。
実践例:フォントとデザイン全体の調和
フォントスタイルとウェブデザイン全体がどのように調和するかを示す実践的な例を見てみましょう。
たとえば、あるウェブサイトが「楽しさ」と「親しみやすさ」を重視するブランドイメージを持っているとします。
この場合、手書き風やラウンド形状のフォントを選択することでブランドイメージを反映できます。
また、色彩も重要な要素であり、明るい色を選ぶことで「楽しさ」を表現することが可能です。
同様に、ユーザーインターフェースのデザイン(ボタン、フォームなど)も「親しみやすさ」を強調する形状や色を選ぶことで一貫性を保てます。
このように、ウェブデザイン全体の視点からフォントスタイルを考えることで、ブランドイメージを強化し、ユーザーエクスペリエンスを向上させることが可能になります。
レスポンシブデザインとフォント
このセクションでは、レスポンシブデザインとフォントについて詳しく見ていきます。
以下の内容をカバーします。
- レスポンシブデザインとは?
- メディアクエリとフォントサイズの調整
- フォントサイズの単位について:px, em, rem, vw, vh
レスポンシブデザインとは?
レスポンシブデザインとは、ウェブサイトのレイアウトがユーザーのデバイス(デスクトップ、タブレット、スマートフォンなど)の画面サイズに自動的に適応するデザインのことを指します。
このようなデザインは、どのデバイスからアクセスしても最適なユーザーエクスペリエンスを提供できます。
レスポンシブデザインでは、各デバイスの画面サイズに合わせてフォントサイズや行間、段落の幅などを調整することが重要です。
特にフォントサイズは、読みやすさに直接関わるため、適切なサイズとスケーリングが求められます。
メディアクエリとフォントサイズの調整
メディアクエリはCSS3から導入された機能で、特定の条件(例えばビューポートの幅)に合わせてスタイルを動的に適用することができます。
これを利用して、画面サイズに応じてフォントサイズを調整することが可能です。
以下に、メディアクエリを用いて異なるデバイスでフォントサイズを変更する例を示します。
body {
font-family: Arial, sans-serif;
font-size: 16px; /* Default font size for desktop */
}
@media (max-width: 768px) {
body {
font-size: 14px; /* Smaller font size for tablets */
}
}
@media (max-width: 480px) {
body {
font-size: 12px; /* Even smaller font size for mobile phones */
}
}
このコードでは、デフォルトのフォントサイズは16pxで設定されていますが、ビューポートの幅が768px以下の場合は14pxに、480px以下の場合は12pxに変更されます。
フォントサイズの単位について:px, em, rem, vw, vh
フォントサイズの指定には、いくつかの単位が使われます。
代表的なものはこちら。
- px(ピクセル)
- em
- rem
- vw(ビューポートの幅に基づくパーセンテージ)
- vh(ビューポートの高さに基づくパーセンテージ)
pxは画面上の絶対的な単位で、特定のデバイスやビューポートに依存せず一定の大きさを保ちます。
しかし、これはスケーラビリティに問題があり、レスポンシブデザインには向いていません。
emは相対的な単位で、親要素のフォントサイズに依存します。
例えば親要素のフォントサイズが20pxで、子要素のフォントサイズを1.5emと指定すると、そのサイズは30pxです。
これは要素が自身のコンテキストに適応できるようにするのに便利。
rem(root em)も相対的な単位で、ルート要素(通常はhtml要素)のフォントサイズに基づいています。
これはサイト全体で一貫したスケーリングを可能にします。
vwとvhはビューポートの幅と高さに対するパーセンテージを表し、1vwはビューポート幅の1%、1vhはビューポート高さの1%を意味します。
これらはデバイスの画面サイズによって動的に変わるため、レスポンシブデザインに非常に有用です。
フォントのパフォーマンス最適化
次に、フォントのパフォーマンス最適化について見ていきます。
以下のトピックをカバーします。
- フォントファイルの最適化
- フォントの読み込みの最適化
- フォントの表示の最適化
フォントファイルの最適化
ウェブサイトのパフォーマンスを向上させるためには、フォントファイルの最適化が重要です。
最適化には、フォントファイルのサイズを小さくするために、不要な文字やグリフを削除する、適切なフォーマット(WOFF2など)を選択するなどの方法があります。
特に、ウェブフォントを使用する場合は、必要なスタイルと文字セットのみを含めるように注意しましょう。
例えば、サイトで利用される言語や文字が限定されている場合、それに対応する文字セットだけを含むフォントを選択することで、ファイルサイズを大幅に削減することが可能です。
フォントの読み込みの最適化
フォントの読み込みにかかる時間もウェブページのパフォーマンスに大きな影響を及ぼします。
フォントの読み込みはページのレンダリングをブロックする可能性があり、これが遅延するとユーザーエクスペリエンスが低下します。
これを防ぐための一つの方法は、font-display
プロパティを使用することです。
このプロパティにはいくつかの値があり、swap
やfallback
などを設定することで、フォントの読み込み時に何が表示されるかを制御できます。
もしくはフォントを非同期に読み込むことで、ページのレンダリングをブロックすることなく、フォントの使用が可能です。
これはlink
要素のpreload
属性や、JavaScriptのFontFaceObserver
などを利用して実現できます。
フォントの表示の最適化
フォントの表示品質もまた重要な考慮点です。
これには、アンチエイリアシング(文字のエッジを滑らかにする技術)、ヒント情報(小さなサイズでの文字のレンダリングを改善する情報)、およびサブピクセルレンダリング(ディスプレイの物理的な特性を利用して文字の鮮明さを向上させる技術)などの技術が関与します。
これらの設定は大抵の場合、ブラウザやOSが自動的に適用しますが、CSSのfont-smooth
プロパティを使用して、一部の制御を手動でおこなうことも可能です。
「fontface」タグの使い方と例
次に、@fontface
ルールの使用方法と実例について見ていきます。
以下の内容をカバーします。
- 「fontface」タグの概要
- 「fontface」タグの使用例
「fontface」タグの概要
@fontface
ルールはCSS3で導入され、ウェブデザイナーがウェブページにカスタムフォントを埋め込むことを可能にします。
これにより、ユーザーのシステムにインストールされていないフォントでも、そのフォントをウェブサイト上で表示することができるのです。
@fontface
ルールを使用するときは、次のような構文を使用します。
@font-face {
font-family: "MyCustomFont";
src: url('mycustomfont.woff2') format('woff2'),
url('mycustomfont.woff') format('woff');
}
ここでfont-family
はフォントの名前を定義し、src
プロパティはフォントファイルへのパスを指定。
また、format
関数を使用して、フォントファイルの形式を指定します。
「fontface」タグの使用例
@fontface
ルールを使用して、実際にカスタムフォントをウェブページに適用する例を見てみましょう。
次の例では、先程定義した”MyCustomFont”をヘッダータグに適用しています。
@font-face {
font-family: "MyCustomFont";
src: url('mycustomfont.woff2') format('woff2'),
url('mycustomfont.woff') format('woff');
}
h1 {
font-family: "MyCustomFont", Arial, sans-serif;
}
この例では、h1
タグのテキストは”MyCustomFont”が使用されます。
もし”MyCustomFont”がロードできなかった場合、ブラウザはフォールバックとしてArial
またはsans-serif
フォントを使用します。
これが@fontface
の基本的な使用方法ですが、さらに詳しく知りたい場合はCSSリファレンスや関連する資料を参照してください。
よくある問題とトラブルシューティング
次に、フォントの使用に関してよくある問題と、その解決策について見ていきます。
以下の内容をカバーします。
- フォントが表示されない問題
- フォントが崩れる問題
- フォントの読み込み速度が遅い問題
- フォントサイズやスタイルが反映されない問題
フォントが表示されない問題
ウェブサイトで指定したフォントが表示されないことはよくあります。
フォントファイルへのパスが正しくない、または@font-face
ルールが正しく定義されていない場合に発生することが多いです。
特定のブラウザがフォント形式をサポートしていない場合もあります。
この問題を解決するには、以下の点を確認してください。
- フォントファイルへのパスが正しいこと
@font-face
ルールが正しく定義されていること(フォント名、ファイルのURL、形式など)- 複数のフォント形式(.woff、.woff2など)を指定して、異なるブラウザでの互換性を確保すること
フォントが崩れる問題
フォントが崩れる、つまり、文字が正しく表示されない、または予期しない形になる問題は、通常、特定の文字セットをサポートしていないフォントを使用している場合に発生します。
この問題を解決するには、以下のアプローチが有効です。
- そのフォントが必要な文字セットをサポートしていることを確認する。
- フォールバックフォントとして、より広範な文字セットをサポートする一般的なフォント(例えば、ArialやTimes New Romanなど)を指定する。
フォントの読み込み速度が遅い問題
大量のカスタムフォントを使用したり、大きなフォントファイルを読み込むと、ウェブサイトの読み込み速度が遅くなることがあります。
特にモバイルデバイスや低速なインターネット接続で問題となるでしょう。
この問題を解決するためには、以下のような方法があります。
- 必要なフォントの数と使用する文字を最小限にする。
- WOFF2などの圧縮されたフォント形式を使用する。
- フォント表示の最適化方法(例えば、
font-display: swap
の使用など)を探る。
フォントサイズやスタイルが反映されない問題
CSSルールが適用されない、あるいは予期したように動作しない場合、いくつかの原因が考えられます。
ひとつは、CSSの特異性の理解不足で、意図しないスタイルが優先されてしまうこと。
特異性は、IDセレクタ、クラスセレクタ、要素セレクタなどによって異なり、CSSルールが競合した場合にどのルールが優先されるかを決定します。
例えば、IDセレクタはクラスセレクタよりも高い特異性を持つため、IDセレクタによるスタイルがクラスセレクタによるスタイルよりも優先されます。
もう一つは、CSSルールが正しく記述されていない可能性があること。
スペルミスや構文エラーは、意図したスタイルが適用されない一般的な原因です。
この問題を解決するには、以下の方法が有効です。
- CSSの特異性を理解し、必要に応じてセレクタを調整する
- CSSのスペルミスや構文エラーをチェックする
まとめ
当記事では、「HTMLでのフォント指定」について詳しく説明しました。
- HTMLとCSSを使ってフォントを指定する基本的な方法
- フォントの種類とその指定方法
- さまざまなフォント関連の問題とその解決策
また、レスポンシブデザインとパフォーマンス最適化についても触れました。
これらの知識は、ウェブデザインと開発において重要な役割を果たすでしょう。