暗号化の基本|公開鍵・共通鍵の違いは?具体例と共に丁寧に解説

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(最終更新日:2023年12月)

✔以下のような方に向けて書かれています

「暗号化とは一体何なのだろう?」
「基本的な暗号化の方法を知りたい」
「具体的な暗号化の例が見たい」

✔当記事で伝える内容

  • 暗号化の基本的な概念
  • 暗号化の手法とその実用化
  • 実際に行われた暗号化の事例

当記事では、暗号化の基礎知識から進んで、具体的な暗号化の手法やそれを活用した例までを、詳細な実例を交えて解説していきます。

最後までぜひお読みください。

筆者プロフィール

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【現職】プロダクトマネージャー

【副業】ブログ(月間17万PV)/YouTube/Web・アプリ制作

「プログラミング × ライティング × 営業」の経験を活かし、30後半からのIT系職へシフト。当サイトでは、実際に手を動かせるWebアプリの開発を通じて、プログラミングはもちろん、IT職に必要な情報を提供していきます。

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暗号化の基本

まずは、暗号化の基本的な要素と歴史について見ていきましょう。

これらの知識は、暗号化の理解を深めるための重要なステップです。

  • 暗号化って何?
  • 暗号化の歴史と仕組み
  • 暗号化とその重要性

暗号化って何?

具体的に言うと、暗号化は情報を「暗号」に変えることです。

元の情報(プレーンテキスト)は暗号鍵を使用して暗号文(シファテキスト)に変換され、逆にその鍵を使用してプレーンテキストに戻せます。

この過程は、情報を保護するために広く使用されています。

暗号化の歴史と仕組み

暗号化は古代から存在し、その初期の例はシーザー暗号などのシンプルな文字置換法です。

しかし現代の暗号化は、マシンが電子的に複雑な数学的変換をおこない、大量のデータを迅速に暗号化し、解読できます。

主な暗号化のタイプには、以下の2種類があります。

  • 共通鍵暗号方式(または対称鍵暗号)
  • 公開鍵暗号方式(または非対称鍵暗号)

暗号化とその重要性

暗号化とは、情報を秘密に保つために、特定のキーを使用してデータを不可解な形に変換することです。

これにより、承認された人のみがその情報を理解できます。

この概念は、プライバシー保護、金融取引、企業の秘密情報保護など、デジタルライフのさまざまな側面で極めて重要です。

暗号化の利点とデメリット

暗号化はデータ保護に非常に効果的な手段である一方で、理解と適切な使用を必要とします。

  • 暗号化のメリット
  • 暗号化のデメリット

暗号化のメリット

暗号化の主なメリットはデータの保護です。

適切に暗号化されたデータは、キーなしで解読することがほぼ不可能です。

たとえば、クレジットカード情報をオンラインで送信する場合、SSL/TLSなどの暗号化プロトコルを使用すると、情報は途中で傍受されても解読できません。

また、暗号化はデータの完全性を維持するのにも役立ちます。

データが改ざんされても、それは暗号化の過程で明らかになるからです。

暗号化のデメリット

しかし、暗号化にはデメリットもあります。

  • 暗号鍵の管理は難しく、鍵が失われると、暗号化されたデータは永久にアクセス不可能になる
  • 暗号化と復号化は計算リソースを必要とし、パフォーマンスに影響を及ぼす

以上のデメリットから、悪意のある者が暗号化を利用すると、その活動を隠蔽するのに役立ちます。

例えば、ランサムウェア攻撃では、攻撃者がユーザーのファイルを暗号化し、解除キーを提供するための身代金を要求します。

種々の暗号化方式

さまざまな種類の暗号化方式が存在し、それぞれには特定の用途と利点があります。

これらの方式を理解することは、適切なセキュリティソリューションを選択するための鍵となるでしょう。

  • 共通鍵暗号方式について
  • 公開鍵暗号方式について
  • ハイブリッド暗号方式について
  • メジャーな暗号化アルゴリズム

共通鍵暗号方式について

共通鍵暗号方式(または対称暗号方式)は、同じ鍵を使用してデータを暗号化および復号化する方式です。

この方式は効率が良いため、大量のデータを処理するのに適しています。

ただし、鍵の配布は課題であり、鍵が漏洩すると、データの安全性が脅かされるのがデメリット。

AES(Advanced Encryption Standard)は、対称暗号方式の一般的な例です。

公開鍵暗号方式について

公開鍵暗号方式(または非対称暗号方式)は、異なる2つの鍵(公開鍵と秘密鍵)を使用してデータを暗号化および復号化する方式です。

公開鍵は公開され、誰でもデータを暗号化するのに使用できますが、その暗号化されたデータを復号化するには、対応する秘密鍵が必要です。

この方式は、鍵の配布問題を解決しますが、対称暗号方式よりも計算が複雑で時間がかかります。

RSAは、非対称暗号方式の一般的な例です。

ハイブリッド暗号方式について

ハイブリッド暗号方式は、共通鍵暗号方式と公開鍵暗号方式を組み合わせた方式です。

この方式は、公開鍵暗号方式を使用して共通鍵を安全に配布し、その共通鍵を使用してデータを暗号化・復号化します。

これにより、共通鍵暗号方式の効率性と公開鍵暗号方式の安全性を両方活用できます。

HTTPS通信ではこの方式が一般的に使用されます。

メジャーな暗号化アルゴリズム

暗号化アルゴリズムは多種多様で、それぞれが特定の目的に適しています。

AES(Advanced Encryption Standard)や3DES(Triple Data Encryption Standard)は、対称暗号方式で広く使用されているもの。

一方、RSA(Rivest-Shamir-Adleman)やECC(Elliptic Curve Cryptography)は、非対称暗号方式で利用されます。

これらのアルゴリズムは、自身のシステムやデータに最適なセキュリティ対策を選ぶための選択肢を提供するものです。

暗号化の適用と手段

暗号化は多くの形で現れ、さまざまなツールとテクニックを使用して実装できます。

適切な暗号化手段を選ぶことは、あなたのデータを保護する重要な一歩です。

  • 暗号化ツールの利用
  • WindowsEFSやクラウドサービスを使用した暗号化

暗号化ツールの利用

市場にはさまざまな暗号化ツールがあり、その多くは特定の暗号化タスクを支援するために設計されています。

  • ディスク暗号化ツール(BitLockerやVeraCryptなど)
    ストレージデバイス全体を暗号化して、物理的な盗難や不正アクセスからデータを保護
  • メール暗号化ツール(PGPやS/MIMEなど)
    メッセージが第三者によって読まれるのを防ぐために、電子メールを暗号化

WindowsEFSやクラウドサービスを使用した暗号化

さまざまなオペレーティングシステムやクラウドサービスは、ユーザーフレンドリーな暗号化オプションを提供します。

  • WindowsのEFS(Encrypting File System): 個々のファイルやフォルダを暗号化するためのシンプルなソリューション
  • クラウドストレージサービス(Google DriveやDropboxなど): アップロードされたデータを自動的に暗号化

しかし、これらのサービスの暗号化キーは通常、サービスプロバイダが保持しており、ユーザーが完全な制御を持つわけではありません。

そのため、より強いセキュリティが必要な場合は、自身で暗号化をおこなった上でデータをアップロードすることを検討することが重要です。

暗号化への追加対策

暗号化は重要なセキュリティ手段である一方で、それだけでは十分ではありません。

より強固なデータ保護を実現するために、追加のセキュリティ対策を講じることが必要です。

  • 優れたアルゴリズムの選択
  • 通信経路の暗号化
  • 定期的なセキュリティチェック

優れたアルゴリズムの選択

上述の通り、使用する暗号化アルゴリズムの選択は非常に重要です。

RSAやECCなどの公開鍵暗号方式は、キーの交換を安全におこなえますが、暗号化と復号化のプロセスが複雑で、リソースを大量に消費します。

一方、AESや3DESなどの共通鍵暗号方式は、高速で効率的ですが、キーの安全な配布が問題です。

これらの問題を解決するために、ハイブリッド暗号方式が使用されることが多いです。

通信経路の暗号化

通信経路の暗号化も重要な対策のひとつです。

データがネットワークを通過する際に、第三者によって傍受される可能性があります。

これを防ぐために、SSL/TLSなどのプロトコルを使用して通信経路を暗号化

これにより、サーバーとクライアント間のすべての通信が暗号化され、保護されます。

定期的なセキュリティチェック

最後に、定期的なセキュリティチェックは不可欠です。

新たな脅威が常に出現するため、現在のセキュリティ対策が未だに有効であるかを定期的に評価する必要があります。

また、使用している暗号化アルゴリズムが破られていないか、または新たなより強力なアルゴリズムが登場していないかを確認することも重要です。

暗号化だけでは不十分?その理由

暗号化はデータ保護の重要な部分ですが、それだけでは不十分な場合があります。

より強固なセキュリティを実現するためには、他のセキュリティ対策との組み合わせるが必要です。

  • 暗号化とハッシュ化の違い
  • 暗号化以外のセキュリティ対策

暗号化とハッシュ化の違い

暗号化とハッシュ化はともにデータの保護に使用されますが、それらの目的と特性は異なります。

  • 暗号化: データを保護するために、適切なキーを使用して元の形に戻せる
  • ハッシュ化: 元のデータを一方向に変換し、ハッシュ関数を適用した後は元のデータに戻せない

これは、パスワードの保管などに役立ちます。

攻撃者がハッシュを手に入れても、元のパスワードを推測するのは困難です。

暗号化以外のセキュリティ対策

暗号化はセキュリティ対策の一部であり、多層防御戦略の一部として用いられるべきです。

ほかの重要な対策としては、以下のようなものがあります。

  • ファイアウォールの使用
  • アンチウイルスソフトウェアの導入
  • 定期的なソフトウェアのパッチ適用
  • フィッシング詐欺への教育
  • 強力なパスワードポリシーの導入

これら全てを組み合わせることで、データの保護を最大化できます。

まとめ

当記事を通じて、暗号化の基本的な概念から活用方法までを理解できたことでしょう。

  • 暗号化の利点とデメリット
  • 種々の暗号化方式
  • 暗号化の適用と手段
  • 暗号化への追加対策

暗号化は、データを保護し、プライバシーを守るための重要なツールです。

どのアルゴリズムを選択するか、どの方法でキーを管理するか、さらには通信経路をどのように保護するかなど、さまざまな要素が影響を及ぼします。

最後に、暗号化はデータ保護の一部に過ぎません。

最も安全な環境を作り出すためには、暗号化以外のセキュリティ対策と組み合わせることが重要です。

また、新たな脅威や技術の発展に対応するために、定期的なセキュリティチェックとアップデートも忘れないようにしましょう。

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